千利休☆ | げむおた街道をゆく

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蒲生氏郷が病に伏せられた時、利休が見舞いに来た。

この人は氏郷の茶の湯の師であったので、寝床に迎え入れて対面した。

利休は病の有様を見て、
「御患いの御養生は、未だ半ばと見えます。

あなたは第一には、御年も若く、文武の二道の御大将であり、
日本において一人二人というほどの御大名であり、どれもこれも大切な事共です。
慮外ながら、あなたは御保養を疎かにしているように存じます。

どうかご油断なさりませんように。」

そう言うと、氏郷は、

「かきりあれは ふかねと花はちる物を 心みしかき春の山風」

と詠まれた。

 

これに利休は涙を流し「殊勝千万の御事かな。」と言うと、

しばらく言葉もなかったが、
やがて「さようには候へども」と言いながら、涙を抑えて、

「ふるとみは つもらぬさきに はらへかし 雪にはおれぬ青柳の枝」
(あなたは、雪が降ってきても積もる前にそれを払い返し、

雪の重みに折れることのない青柳ではありませんか)

と言って、その後物語一つ二つして立ち帰った。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ レオン氏郷・異聞、目次

 

 

 

 

 

 

 

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