敵の後ろにただ一人☆ | げむおた街道をゆく

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小田原の役の時、

北条氏直の陣所に対する豊臣方の仕寄場へ、

城中より夜討が仕掛けられ、先手の者たちがこれに対応したが、

この時、蒲生氏郷は、具足も付けず鑓を持つと、

正面の敵に構わず、敵の後にただ一人廻り、

敵の後から突き倒し、散々に相働いた。

これにたまらず敵方は城中に引き取ろうとしたが、氏郷一人に責め立てられ、

逃げ惑い堀に飛び込む者まで居た。

これを見て後から駆けてきた侍たち、我も我もと頸を討ち取った。
氏郷は数多の敵を突き倒し、その頸を取った者も多かったという。

関白秀吉は、その働きを聞いて感じ入り、

「氏郷が活躍するのは珍しいことではないが、

今回の夜討に敵の後ろに回り、一人で切り取り数多の頸を討ち取ったこと、

当意の機転、古今稀なる働きである。」

と讃えたという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ レオン氏郷・異聞、目次

 

 

 

 

 

 

 

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