南条踊り☆ | げむおた街道をゆく

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伯耆羽衣石城主・南条元続は、

父の代に尼子氏に居城を奪われたが、吉川元春の後援により奪還に成功した。
ところが、天正7年(1579)、羽柴秀吉の中国攻めが始まると元続は毛利を離反し、

織田家の配下となった。

 

元春はこれを憎み南条氏を攻めたが、堅城・羽衣石は容易に落ちず、

やむを得ずいったん兵を退いた。

「見よ、『毛利に両川あり』と言われる、あの吉川が退くぞ!勝ち戦じゃ、それ祝え!!」
元続は戦勝の祝宴を催し、城下の民も浮かれ踊り明かしたが、

その中にひときわ目を引く一団がいた。

揃いの傾いた装束で拍子と鉦に合わせて踊り狂う一団に、

元来踊り好きの元続も目を引かれ、城内に招いた。

その瞬間、
「かかったな、アホが!!」

「き、貴様、吉川元春!おのれ、謀られたか!」

 

元春の合図で、踊り手に扮していた選りすぐりの吉川兵たちが、城内で暴れ始めた。
思わぬ奇襲を受けた元続は、たまらず城を捨てて逃走。

元春はこの奇策による勝利を吉例として、「南条踊り」と名付け、世に残した。

現在では広島と、吉川氏が藩主だった岩国等に伝わる。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 今新田・吉川元春、目次

 

 

 

 

 

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