弓矢の無礼である☆ | げむおた街道をゆく

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上杉謙信が、武田信玄と対陣した時の話である。
 

この時、武田の陣において、越後衆の夜襲があると騒ぎ出し、俄に混乱したことがあった。
 

この事を知った前線の上杉軍の武将達は、直ちに本陣に馳せ来て、その状況を伝え、
「この虚に乗じて攻められれば、我軍の勝利、疑いありません!」

と言上した。
 

ところが謙信はこれを聞くと、とたんに不機嫌な表情になり、
「虚実は解らないが、そういう事がないとも言えない。

しかし仮にこれが事実としても、
空虚を突くというのは私の本意ではない!

それにそんな行為は信玄に対しても、弓矢の無礼である!」

そう言下に拒否したという。

もし信玄がこの事を聞けば、感動するよりも、

「変な奴だなあ。」

と呆れる気がしないでもないが。
上杉謙信、自分だけでなく好敵手に対してもその武を汚させず、と言うお話。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 越後の龍・上杉謙信、目次

 

 

 

 

 

 

 

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