信玄の教育論☆ | げむおた街道をゆく

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武田信玄公が、武具の吟味をしたあと、この様に仰った。

「一国一郡を守る身は言うに及ばず、人というものは、

育ち方次第でよくも悪くも成るものなのだ。
生まれついて善意のあるものは、老功の者に頼って、

弓矢のことは勿論、その他一切の良きことを聞くことにより、

次第に行儀よく、万事に巧者となるだろう。

人は大小によらず、7,8歳から12,3歳までの教育が重要である。
大名の子ならば、この間よき大将の行儀作法を語り聞かせ、育てることが良い。
小身なるものは、この間に大剛の者の武勇の働きを、後先詳しく解説し、

うつけなる事をしなくなった事なども語り聞かせるのが良い。

総じて、人の心に12,3歳の時に聞き入れて植え付けられた事は、

一生の間忘れないものだ。
そしてそれは、谷水が川の水となり、川の水がやがて海の水と成るように、

人の知恵も、若輩の時聞いたこと、覚えたことが、

歳が積もるに従って次第に広大なものとなっていくのだ。

良い事を聞き入れた心が広大になれば、善人となり、
悪事を聞き入れた心が広大となれば、悪人と成る。

善悪共に聞き入れるのが大将である。なので良き家臣を持てば良将となるし、

悪しき者を持てば悪将となる。
小名であれば傍輩の善悪によって、よくも悪くも成るものである。

14,5歳より後は、女人への欲への嗜みを持てば人となるものだ。

これは我が心にある理屈の例である。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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