わざと原たちを甲府に残す☆ | げむおた街道をゆく

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武田晴信が父信虎を追放した後、

諏訪頼茂(頼重)と小笠原長時が多兵で、
甲斐に攻め入り、韮崎で一日のうちに四度の合戦に及んだ。

晴信は韮崎に向かう時、諏訪や小笠原とゆかりのある者は、

原加賀守(昌俊?)を始めとして、数多くの者を甲府に残していった。

この時、原が人々に向かい、

「各々たちは今日の合戦で功名を遂げるべきなのに、
留め置かれたのは二心を疑ってのことだ。

今日、敵に向かわなければ、長く弓箭をとる身の恥となると思うが、

どうであろうか。」

と、言った。

これに皆は、

「二心もないのに疑いを蒙るよりは、

敵にあって討死することが、勇士の志である。」

として、我先にと韮崎へ馳せて行った。

この頃、晴信は合戦すること三度に及び、

戦い疲れたところを頼茂と長時が一手になり進んできたので危うく思われたが、

原が来たので力を得て勇み進んだ。

晴信は原を呼んでその志を感心してほめ、日向、今井たちを後ろにひかえさせ、
競いかかる敵に当たって打ち破った。

これは晴信の武士を励ます策であり、わざと原たちを甲府に残したのであろう。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 甲斐の虎・武田信玄、目次

 

 

 

 

 

 

 

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