御大将とは、大工である☆ | げむおた街道をゆく

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これは、高坂弾正が言われたことである。

武田信玄公は、国法・軍法を、このような物に例えられた。

「御大将とは大工であると考えるべきである。

その下の侍大将、足軽大将、および一切の物頭は、
くさび・釘である。

 

彼らに大将の命令を伝える、出頭衆、あるいは大将の言葉を承って御使に走りめぐる衆は、

才槌、金鎚である。
 

諸奉行は鉋、ノミ、鋸、錐である。
 

御目付、横目の二十人衆、御中間頭は、京砥、上野砥のごときものである。

道具の刃物が切れなくなれば、砥石を以って刃を研ぐ。

さてまた、総人数は材木である。

 

備は家である。

そうして、よき御大将の分別というのは、

番匠箱より思案、工夫という名の壺金を取り出し、
古今に栄え、あるいは衰えた家の軍立の例に引きあわせて自軍の備を見て、

材木が腐った家の柱を抜き替え、
また新しい柱であっても、やがて折れるであろう所は、

使わずに火にくべるように、
随分と思慮して全体を見ることが必要なのである。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 甲斐の虎・武田信玄、目次

 

 

 

 

 

 

 

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