三つの見損ない☆ | げむおた街道をゆく

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武田信玄公はこのように言われた。
「世の中の、侍の事は申すに及ばず、奉公人、下々までも、

それぞれに生まれついた気質という物がある。
これらについて、三種類の見損なうことがある。

一つには、分別者を佞人と見ること。
二つには、遠慮の深き者を臆病と見ること。
三つには、がさつな人物をつわものと見ること。
これらは大いなる誤りである。

分別のある人は、言いたいことが十あるうち、七分を残して三分を申す。

遠慮深きものは後先を踏み、常に万事をよく考えている。
それは例えば、言い出て勝負をかけるより先に、自分の妻子の今後について思案をしている。
それ故、いざ物を言う時は実否が出るまで徹底的に行うのだ。これを遠慮と呼ぶのである。
この遠慮を知らずに、臆病と見る者が居る。そういう者達は皆未練なのだ。

また、がさつな人物は、分別も遠慮もなく、無理に物を申す。
このような者達は、遠慮者、分別者の言葉少ないのを未練と思っているが、

勝負を付けるところで、初めて妻子に思いを致すため、

いざ決行するという時に成って、

がさつ者は必ず最期に非常識な行いをしてしまう。
すなわち、がさつは臆病の端緒なのである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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