義久は天の助けに☆ | げむおた街道をゆく

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島津義久が、大友氏を攻めて所々に乱れ入った時、志賀太郎親次は、

一人、義久に降らなかった。

義久は松の尾の城にいたが、秀吉が大軍で九州に渡ると聞いて、
薩摩に引き退いた。

大いに喜んだ親次は、

「険阻の地に、兵を伏せて打ち破れ。」

と言って、鉄砲の手利き20人を選び出し、山海が嶺の林に待たせた。

そんな折に、首藤五郎大夫と堀八郎という者が、今回選ばれずに残ったことを、
口惜しく思い、密かに道に隠れて薩摩武者2騎を撃ち落とした。

「さては伏兵がいるぞ!」

と言う間こそあったが、

大軍が林に入り草を分けて探したので、

20人の者たちはやむを得ず、薬を惜しまずに鉄砲を散々に撃ちかけて、

追い来る者たちを撃ち殺して引き退いた。

親次は大きな溜め息を吐き、

「義久に山海が嶺を決して越させないはずだったのに。
義久は天の助けに巡り合ったのだ。」

と、言った。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 武将列伝・島津義久、目次

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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