鹿児島県垂水市に新田(あたらだ)神社という神社がある。
昔、漁師が海中に網を張っていたところ、網の中に光るものがあり海上を照らした。
その網を収めると中に布の幣帛と石とがあり、石の光明は止まなかった。
ある老人が、これは海宮の神で邑里を加護するために出現されたものと告げたという。
人々はこれを霊異として尊崇し、社殿を建立して阿多羅多大明神と称え、
後新田と改めた。
一説に、この石は竜宮より出現したという。
この神社には、こんな話があります。
島津義久が垂水に来臨し、梅雨で降り続く雨で出帆出来ず滞留した際に、
「五月雨の 雲の名残も おさまりて ながめ尽きせぬ 西の海原」
という和歌を詠じて短冊に書き、新田神社に奉納したところ、
忽ち晴れ渡り順風を得て帰ったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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