近畿日本鉄道の生駒ケーブルは、1918年に開業した日本初のケーブル
カーとなっていますので、テツの方は一度は乗車してほしい路線です。
生駒ケーブルは宝山寺線と山上線の総称で、2路線の形態は全く異なる
雰囲気の路線となっています。
今回は宝山寺線の駅を紹介します。
宝山寺線の起点、鳥居前駅は近鉄の生駒駅に隣接していて、駅前の歩道
橋で結ばれています。 駅舎は生駒山上遊園地への玄関駅となっているの
で、駅舎の遊園地への入口を思わせるお城風に飾られていて、待合室には
顔はめ看板や遊具などが置かれています。
ホームはケーブルカーでは珍しい3面2線の頭端式ホームとなっていて、車
両が2台停車しています。
ケーブルカーの運賃は通常の近畿日本鉄道とは異なり、特別運賃となって
いて、他線からの連絡切符は発売していないので、改札口前で切符の購入
が必要となり、ICカード化されていません。 但し、スルッとKANSAIの2・3day
キップや近鉄週末フリーパスなどでの利用はできます。
宝山寺線はケーブルカーとしては珍しい生活路線として利用されていますの
で、朝は15分毎の運行ですが、日中は20分毎のダイヤとなっています。
車両は新しい車両のコ11形「ミケ」号と「ブル」号と現在現役最古ケーブカー
車両のコ3形が見られます。 コ1形は日本最古のケーブル車両として有名で
したが、現在は生駒山麓公園で静態保存されているようです。
駅名標は近鉄の標準タイプです。
宝山寺線は1号線と2号線の複線化されていますが、通常は1号線のみの
運行ですが、元旦などの多客期には両線が同時に運行したり、1号線の点
検日には2号線のみで運行が行われるようです。
チナミに行き違いを行う中間地点では、複々線となっています。
又、宝山寺線の途中にはケーブルカーとしては珍しい踏切が3箇所もあり、
1箇所は自動車の通行も可能な踏切となっています。
宝山寺線の終点、宝山寺駅は2線3面の頭端式ホームです。 無人駅とな
っていますが、周囲には民家などが多く、駅を出ると民家や旅館が並ぶ路
で、普通切符での途中下車が可能となっています。
チナミに、山上線からは観光路線となるので、始発列車は9時台となります。
生駒ケーブルの宝山寺線は日本初りケーブルカー、複線化された路線、
現役最古の車両、乗換えできるケーブルと一度は乗車するべき路線です。
宝山寺線から乗換える山上線は、生活路線の宝山寺線とは異なる駅風景
となりますので、次回に紹介します。