全英オープン優勝"フランチェスコ・モリナリ"のデータ解析
![アメーバ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/344.gif)
おはようございます!昨日は、全英オープンをタイガーウッズが優勝なる
か?という展開でしたが、勝ったのはフランチェスコ・モリナリでした。
彼以外でも試合会場でデータ解析機器を使用する選手が多く、そのほとんど
はトラックマンであり、優勝直後に彼らのデータがすぐにアップされていま
す。
全米オープンを優勝したブルックス・ケプカのデータなどちょっと驚異的な
内容だったりしました。
今回もデータ計測機器のトラックマンのサイトにそのモリナリのデータがア
ップされていましたので、早速解説してみます。
タイガーも使ってるんだけどギャラの関係?でなかなかデータがアップされ
ないのが残念・・・どこかにアップされてないかな?
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180724/05/tetsuji-yoshioka/5b/10/j/o0670034914234626821.jpg?caw=800)
![アメーバ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/344.gif)
まずは、ドライバーですが、クラブスピード49.6m/s、ボールスピードは
74.6m/sですね。世界のメジャーな選手では平均的なスピードでしょう。
これをアタックアングル4.3度、クラブ軌道-3.8度、フェースアングル-1.6
度(フェースクローズ)でインパクトします。
データにはありませんが多分、スイング全体のプレーン(スイングダイレク
ション)をほぼ0度のストレート軌道で振っているでしょう。そのプレーン
上のアッパーでボールを捉えてフェードボールを打っています。
多分練習でもSwing Dirというデータがほぼ0になるように練習していると
思います。タイプ的にはローリー・マキロイやイアン・ポールターのフェー
ドボールに近いはずです。
トラックマンをいつも持って練習するには「Swing Dirを0に揃えておく」
というのが一番やりやすい練習のやり方の1つです。フェード系のスイング
を目指すならモリナリのデータは大変参考になります。うちのチームの次期
主将のRIkiくんには教えておこうかな。
ここからは全データが載っていないので想像ですが・・・
ボールの打ち出し角度(ランチアングル14度)ですからインパクトロフト
も13度前後でしょう。アタックアングルからスピンロフトは10度前後くら
いか?
そうなると低いスピン系のテータ〜メイドM4のドライバーの回転数も21
00−2200rpmくらい?なので、スピン量の少ないフェードボールで風
の中の全英を勝った感じです。クラブアナリストの皆さんの意見も聞きたい
ですね。
使っているロースピン系のドライバーをみるとスピン量やボールの高さ、弾
道などもだいたい想像できます。
※ネットで調べたらM4のドライバーのロフトは8.5度ですね。
Driver: TaylorMade M4 (8.5°) with Mitsubishi Tensei shaft
Fairway Woods: TaylorMade M3 (13°) with Aldila XTorsion Green shaft, TaylorMade M4 (18°) with Aldila XTorsion Green shaft
Irons: TaylorMade P-790 (4), TaylorMade P-750 (5-PW), with True Temper Dynamic Gold X100 shafts
Wedges: TaylorMade Milled Grind (50°, 56°), TaylorMade Milled Grind Hi-Toe (60°), with True Temper Dynamic Gold S400 shafts
Putter: Bettinardi Dass BB0
Ball: Titleist Pro V1x
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180724/05/tetsuji-yoshioka/67/56/j/o0580058014234627450.jpg?caw=800)
![アメーバ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/344.gif)
多分スピン量5879rpmからから6アイアンだと思われますが、打ち出し
角度17度で、3.6度ダウンブローに打ってますから、インパクトロフトも
24度前後でしょう。オーソドックスな数値です。
クラブスピード41.3m/s、ボールスピード56.5m/sはうちのチームの中島
くんたちとほぼ変わりません。ということは高校生たちも精度を上げれば
すでにメジャーで戦えるスピードは身についているということです。
ここで、3.6度ダウンブローで、クラブの軌道は0.6度、つまりほぼスト
レートに入れてます。ということは、スイン全体のスイングプレーン
(Swing Dir)は、少しカット軌道になっているはずですね。
モリナリは、ドライバーはスイングプレーン(Swing Dir)を 0に合わせ
て、アイアンはクラブの軌道(Club Pass)を0に合わせながら普段練習し
ているのではないかと思われます。どちらもフェースはクローズ(ドライバ
ーマイナス1.6度、アイアンマイナス1.4度)でフェード系の弾道で揃えてい
ます。
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180724/05/tetsuji-yoshioka/e8/0e/j/o0580058014234632153.jpg?caw=800)
![アメーバ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/344.gif)
さらにウェッジの数値もみましょう。こちらもクラブ軌道、フェースアング
ルトもにフェード系のボールを打つような数値になっています。このデータ
は、ヒールでボールを捉えてストレート系に打っていますね。
このデータをもとに次にサマーキャンプでも、ウェッジの打ち方をチームで
研究したいですね。
ボールスピード44.7m/s
クラブ軌道 -2.2度(カット軌道)
フェースアングル -3.0度
アタックアングル -5.6度
ダイナミックロフト 33.8度
スピンロフト 39.5度
スピン量 10611rpm
打ち出し角度 23.1度
ちなみに・・・
実は、今回モリナリはほとんどのホールで、4アイアンをティーショット
で多用してカーヌスティーを攻めていたようです。タイトリストの中空アイ
アンで、タイガーよりも飛距離も出ていたようですし、安定していました。
今後は4番あたりで中空アイアンとか使用することも検討ありです。その
精度の高いロングアイアンの精度を身につけるのにデータを活用したのです
ね。
小柄な日本人もモリナリ(172cm)のように攻めればメジャーを勝つチャ
ンスのあるかもしれません。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180724/13/tetsuji-yoshioka/96/4f/j/o0580058014234802717.jpg?caw=800)