ブルックスケプカはドライバーもダウンブローに打つ!
「驚異的な数値はオリンピック選手並み?」
みなさんこんにちは!今日は、日本女子アマの会場にきています。教え子た
ちが出ているので応援にきました。スタートしたら時間があるので、最新の
データを見ながら上がるのを待っています。
先週の全米オープンで1988年のカーチスストレンジ以来、30年ぶりに2連
覇を達成したブルックス・ケプカのスイングデータを検証しています。さ
て、データ的にはどの辺がすごいのでしょうか?
まず彼は、アスリートとしても万能で、2位に入ったトミーフィナウも同じ
く一家でアスリートの血筋を引いています。
日本に来た時もスイングのメカニズムそのものよりも驚異的な身体能力を生
かしたスイングに注目が集まりました。
でも、パワーがあってもボールを暴れさせないでスコアをまとめるには何か
工夫があるはずですね。その辺をちょっとデータ的に調べてみました。
「大叔父はメジャーリーグのMVP! 全米オープン連覇・ケプカ一家の凄い系譜」
「6アイアンの打ち出し角度は、中島くんのドライバーより低い!!」
例えば6アイアンのデータを読んでみると
【ブルックス・ケプカ】 【中島くん】
クラブスピード 44.3m/S ・ヘッドスピード43.0m/s
ボールスピード 62.5m/s ・ボールスピード56.7m/s
キャリー 201ヤード ・キャリー 189ヤード
トータル 210ヤード ・トータル 201ヤード
スピン量 5554rpm ・スピン量5537rpm
ランチアングル 12.0度 ・ランチアングル 19.8度
ダイナミックロフト 16.0度 ・ダイナミックロフト24.2度
アタックアングル -9.0度 ・アタックアングル-1.5度
スピンロフト 24.9度 ・スピンロフト 25.8度
クラブ軌道 -2.5度 ・クラブ軌道 -3.2度
ファースアングル -3.1度 ・ファースアングル -0.5度
スピンアクシス +3.9R ・スピンアクシス +3.4R
私の生徒の中島くんのデータと比べてみました。中島くんのデータと比べて
も一目瞭然で、ちょっとみたことがないような数値なんです。
まずは驚くべきは、6アイアンの打ち出し角度が12度というドライバーショ
ット並みの角度で打ち出されるということです。中島くんのドライバーの打
ち出し角度(13.9度)よりも低いとは!!!
ここまでボールを潰して打ち出すには、6番アイアン(ロフト31度前後)
インパクト時のロフトをなんと!16度に立てています。※中島くんは24度
3ウッドか、ドライバーショット並みのロフトですね。
中島くんのドライバーのロフト(15.1度)とあまり変わらない!!
そしてこのロフトをさらに9度!ダウンブローに打ち込む(アタックアング
ル-9度)ことによって十分なスピン量が得られるスピンロフト(24.9度)を
確保しています。※スインロフトやスピン量は中島くんとほぼ同じです。
「データ解析機器の使い方をレクチャーします!(中島くんの最新のデータ)」
「低く出てホップしていく美しい弾道?」
中島くんと同じようなスピンロフト(24.9度と25.8度)ですが、打ち出し角度
がこれだけ違うと(12度と19.8度)弾道もずいぶん違って見えるはずですね。
低く出て途中からホップするような美しい弾道になると想像できます。
この角度で打ち出して、200ヤード先にキャリーすれば、おそらく落下角
度も理想的な50度近くになるくらい「めくれた」弾道になるでしょう!
私たちが検証してもなかなか打てなかった弾道です。
誤解のないように中島くんの弾道も日本のトップクラスのプロ並みに美しい
アイアンの弾道です。ケプカ選手はそれとは球質が違うということです。
スイングを正面からみても強烈にクラブを手元で引きつけていることがわか
ります。
こういったアイアンショットであれば、厳しいピンポジションや、硬いグリ
ーンもピンポイントで狙うことができるのでしょう。
世界のトップクラスの選手のスイングは、ボクシングのミドル級のチャンピ
オンのミット打ちくらいに重くて迫力がありますね。
「BROOKS KOEPKA, WINNER OF THE US OPEN 2017 AND 2018」
「ドライバーも潰して撃ち抜く!」
ドライバーショットもいま流行りのアッパーブローに打つ、マキロイやトー
マスなど若い選手たちとは一線を画したダウンブローのフェードボールです。
※このときのボールはドロー回転(スピンアクシス-1,1)していますが本
人はカットボールが好みようです。
【ブルックス・ケプカ】 【中島くん】
クラブスピード 54.2m/S ・ヘッドスピード50.9m/s
ボールスピード 79.8m/s ・ボールスピード74.6m/s
キャリー 297ヤード ・キャリー 289ヤード
トータル 317ヤード ・トータル 319ヤード
スピン量 2679rpm ・スピン量2116rpm
ランチアングル 9.4度 ・ランチアングル 13.9度
ダイナミックロフト 10.9度 ・ダイナミックロフト15.1度
アタックアングル -3.7度 ・アタックアングル+2.0度
スピンロフト 14.7度 ・スピンロフト 13.5度
クラブ軌道 -1.7度 ・クラブ軌道 -1.8度
ファースアングル -3.2度 ・ファースアングル +1.4度
スピンアクシス -1,1L ・スピンアクシス 0.2
おそらくこのパワーでアッパーブローに打つとどこにいくかコントロールで
きなくなるので、アタックアングルを3.7度もダウンブローに打っていると
想像できます。
一般のプロのアイアンショットのような打ち方で、クラブをカット軌道で
フェースも被せて当てています。
一般のプロが打つと、狭いコースでフェアウェイキープを目的とした低い
スライスボールが、そのまま290ヤード以上キャリーして、300ヤード以上
飛ぶと想像できます。
ため息の出るような弾道でしょうね!
「腕の回旋を重視したスイング!」
ちなみにケプカと同じ組で全米オープンの優勝争いしたダスティンジョンソ
ンのコーチは同じで、ブッチハーモンの息子のクラウドハーモン3だそうで
す。(ケプカのショートゲームはイギリスのピート・コーウェン氏)
コーウェンは腕の回旋を積極的に使ってダウンブローで撃ち抜くスイングを
指導しているようです。そうすることで、風の中のリンクスでもスピンをコ
ントロールできるらしい。
ハーモン3はトラックマンなどのデータ機器を使ってスピン量をコントロー
ルするような指導をしています。スイング指導とデータ解析をミックスする
のが今風ですね!
球が暴れるパワーの持ち主は、このようなケプカのようなスイングも試して
みるといいかと思います。
私もデータ解析に特化してプロのスイング解析を指導しようと思っていま
す。
「全米を制したケプカの「米英いいとこ取り」スイング」
みなさんこんにちは!今日は、日本女子アマの会場にきています。教え子た
ちが出ているので応援にきました。スタートしたら時間があるので、最新の
データを見ながら上がるのを待っています。
先週の全米オープンで1988年のカーチスストレンジ以来、30年ぶりに2連
覇を達成したブルックス・ケプカのスイングデータを検証しています。さ
て、データ的にはどの辺がすごいのでしょうか?
まず彼は、アスリートとしても万能で、2位に入ったトミーフィナウも同じ
く一家でアスリートの血筋を引いています。
日本に来た時もスイングのメカニズムそのものよりも驚異的な身体能力を生
かしたスイングに注目が集まりました。
でも、パワーがあってもボールを暴れさせないでスコアをまとめるには何か
工夫があるはずですね。その辺をちょっとデータ的に調べてみました。
「大叔父はメジャーリーグのMVP! 全米オープン連覇・ケプカ一家の凄い系譜」
「6アイアンの打ち出し角度は、中島くんのドライバーより低い!!」
例えば6アイアンのデータを読んでみると
【ブルックス・ケプカ】 【中島くん】
クラブスピード 44.3m/S ・ヘッドスピード43.0m/s
ボールスピード 62.5m/s ・ボールスピード56.7m/s
キャリー 201ヤード ・キャリー 189ヤード
トータル 210ヤード ・トータル 201ヤード
スピン量 5554rpm ・スピン量5537rpm
ランチアングル 12.0度 ・ランチアングル 19.8度
ダイナミックロフト 16.0度 ・ダイナミックロフト24.2度
アタックアングル -9.0度 ・アタックアングル-1.5度
スピンロフト 24.9度 ・スピンロフト 25.8度
クラブ軌道 -2.5度 ・クラブ軌道 -3.2度
ファースアングル -3.1度 ・ファースアングル -0.5度
スピンアクシス +3.9R ・スピンアクシス +3.4R
私の生徒の中島くんのデータと比べてみました。中島くんのデータと比べて
も一目瞭然で、ちょっとみたことがないような数値なんです。
まずは驚くべきは、6アイアンの打ち出し角度が12度というドライバーショ
ット並みの角度で打ち出されるということです。中島くんのドライバーの打
ち出し角度(13.9度)よりも低いとは!!!
ここまでボールを潰して打ち出すには、6番アイアン(ロフト31度前後)
インパクト時のロフトをなんと!16度に立てています。※中島くんは24度
3ウッドか、ドライバーショット並みのロフトですね。
中島くんのドライバーのロフト(15.1度)とあまり変わらない!!
そしてこのロフトをさらに9度!ダウンブローに打ち込む(アタックアング
ル-9度)ことによって十分なスピン量が得られるスピンロフト(24.9度)を
確保しています。※スインロフトやスピン量は中島くんとほぼ同じです。
「データ解析機器の使い方をレクチャーします!(中島くんの最新のデータ)」
「低く出てホップしていく美しい弾道?」
中島くんと同じようなスピンロフト(24.9度と25.8度)ですが、打ち出し角度
がこれだけ違うと(12度と19.8度)弾道もずいぶん違って見えるはずですね。
低く出て途中からホップするような美しい弾道になると想像できます。
この角度で打ち出して、200ヤード先にキャリーすれば、おそらく落下角
度も理想的な50度近くになるくらい「めくれた」弾道になるでしょう!
私たちが検証してもなかなか打てなかった弾道です。
誤解のないように中島くんの弾道も日本のトップクラスのプロ並みに美しい
アイアンの弾道です。ケプカ選手はそれとは球質が違うということです。
スイングを正面からみても強烈にクラブを手元で引きつけていることがわか
ります。
こういったアイアンショットであれば、厳しいピンポジションや、硬いグリ
ーンもピンポイントで狙うことができるのでしょう。
世界のトップクラスの選手のスイングは、ボクシングのミドル級のチャンピ
オンのミット打ちくらいに重くて迫力がありますね。
「BROOKS KOEPKA, WINNER OF THE US OPEN 2017 AND 2018」
「ドライバーも潰して撃ち抜く!」
ドライバーショットもいま流行りのアッパーブローに打つ、マキロイやトー
マスなど若い選手たちとは一線を画したダウンブローのフェードボールです。
※このときのボールはドロー回転(スピンアクシス-1,1)していますが本
人はカットボールが好みようです。
【ブルックス・ケプカ】 【中島くん】
クラブスピード 54.2m/S ・ヘッドスピード50.9m/s
ボールスピード 79.8m/s ・ボールスピード74.6m/s
キャリー 297ヤード ・キャリー 289ヤード
トータル 317ヤード ・トータル 319ヤード
スピン量 2679rpm ・スピン量2116rpm
ランチアングル 9.4度 ・ランチアングル 13.9度
ダイナミックロフト 10.9度 ・ダイナミックロフト15.1度
アタックアングル -3.7度 ・アタックアングル+2.0度
スピンロフト 14.7度 ・スピンロフト 13.5度
クラブ軌道 -1.7度 ・クラブ軌道 -1.8度
ファースアングル -3.2度 ・ファースアングル +1.4度
スピンアクシス -1,1L ・スピンアクシス 0.2
おそらくこのパワーでアッパーブローに打つとどこにいくかコントロールで
きなくなるので、アタックアングルを3.7度もダウンブローに打っていると
想像できます。
一般のプロのアイアンショットのような打ち方で、クラブをカット軌道で
フェースも被せて当てています。
一般のプロが打つと、狭いコースでフェアウェイキープを目的とした低い
スライスボールが、そのまま290ヤード以上キャリーして、300ヤード以上
飛ぶと想像できます。
ため息の出るような弾道でしょうね!
「腕の回旋を重視したスイング!」
ちなみにケプカと同じ組で全米オープンの優勝争いしたダスティンジョンソ
ンのコーチは同じで、ブッチハーモンの息子のクラウドハーモン3だそうで
す。(ケプカのショートゲームはイギリスのピート・コーウェン氏)
コーウェンは腕の回旋を積極的に使ってダウンブローで撃ち抜くスイングを
指導しているようです。そうすることで、風の中のリンクスでもスピンをコ
ントロールできるらしい。
ハーモン3はトラックマンなどのデータ機器を使ってスピン量をコントロー
ルするような指導をしています。スイング指導とデータ解析をミックスする
のが今風ですね!
球が暴れるパワーの持ち主は、このようなケプカのようなスイングも試して
みるといいかと思います。
私もデータ解析に特化してプロのスイング解析を指導しようと思っていま
す。
「全米を制したケプカの「米英いいとこ取り」スイング」