佐藤春夫訪台100周年
2020年は佐藤春夫が台湾に渡って100年になります。
訪台と言っても最初は失意の中、旧友の我が祖「東 熈市」の家に来ただけなのだが、
その全てを糧にして自らの文学復活に繋げていき訪台を歴史的な出来事にしたのは
さすが。
「佐藤春夫(サトウ ハルオ)と東 熈市(ヒガシ キイチ)について」
佐藤春夫が「田園の憂鬱」で人気作家の地位を確立しつつあったが、
谷崎千代への思慕から1920(大正9)年に作品が書けなくなる。
その窮地を救ったのが新宮中学の同級生 東 熈市だった。
東京の下宿でも同居したことのある2人。春夫の苦境を放っておく訳には行かず、
熈市が歯科を開業していた台湾遊覧に誘った。
台南高雄にある東家への居候は1ヶ月の予定が3ヶ月にもなり、その見聞が佐藤春夫に
再び執筆の活力を与えたと言われている
(佐藤春夫、台湾で居候になる〜実践女子大学 河野龍也より)
そんな祖父の意思を100年後に再び実践することになるとは。。。