生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪 | 鉄道で行く旅

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生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(イケフェス大阪)は、毎年秋の週末に、大阪の魅力ある建築を一斉に無料で公開する日本最大級の建築イベントです。2023年は10月28日(土)と29日(日)に開催されました。

私は、2023年は10月29日(日)に三井住友銀行大阪本店ビルと日本生命保険相互会社本館を見学しました。

 

阪神電車の大阪梅田駅です。5000系が停まっていました。

 

イケフェス大阪とは無関係ですが堂島の薬師堂です。

堂島は明治時代まで堂島川と曽根崎川(蜆川)に挟まれた中州の島でした。この薬師堂のある島が「堂島」の地名になったと言われています。薬師堂は、第二次世界大戦後は毎日新聞大阪本社の社屋拡張により東方へ移転していましたが、1999年(平成11年)の堂島アバンザ建設の際に現在地へ戻りました。

 

土佐堀川の対岸から見た三井住友銀行大阪本店ビルです。

このビルの第1期の完成が1926年、第2期の完成が1930年でした。わが国の旧財閥系ビルディングの中では最大の建物です。

 

(参考画像)三井住友銀行大阪本店ビルの夜景

三井住友銀行大阪本店ビル

2015年5月20日に撮影した三井住友銀行大阪本店ビルの夜景です。

 

三井住友銀行大阪本店ビル

カメラボディがSONY α6000(当時の散歩撮影用カメラ)、レンズはE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSで撮影していました。

2015年5月20日の夜景は、仕事帰りに撮影したものです。

 

今回の撮影に戻ります。淀屋橋を渡って三井住友銀行大阪本店ビルまで歩きました。

ビルの上部にSMBC(Sumitomo Mitsui Banking Corporation)マークがついています。

 

土佐堀川に影を映す整然とした窓。壁の薄黄色の穏やかな色合いは、周囲を威圧することなく、かつストイックにそこに佇んでいる。旧住友本社と連系各社の本拠であった「住友ビルデイング」(現・三井住友銀行大阪本店ビル)は、東西74m、南北84mに及ぶ大規模建築。1926年(大正15年)に第一期、1930年(昭和5年)に第二期工事が完成した。北東西の各エントランスは竜山石の積み円柱に堂々としたイオニア式オーダーが施されている。濃淡のある自然石の風合いが生かされた分厚い壁に、奥行きのある縦長の窓が規則的に刻まれ、そこに生まれる陰影が、重厚で質実な印象をもたらしている。(出典:住友グループ広報委員会のサイト)

 

三井住友銀行大阪本店ビルの北側にあるエントランスです。

 

「株式会社三井住友銀行」のプレートです。

 

館内は撮影禁止でしたが、共用応接ロビーのステンドグラスだけが撮影可能になっていました。

この天井のステンドグラスは、第1期工事(大正11年〜15年/1922年~1926年)に住友銀行営業部の採光用窓として作られたもので、アメリカ製(Kokomo Opalescent Glas,Inc.製)の3,635枚のガラスで構成されています。

 

また、ガラスに擦り加工(サンドブラスト)を施すことで光を分散させ、ステンドグラス全体に柔らかく穏やかな印象を醸し出す効果があるそうです。

 

応接共用ロビーの面積は175平方メートル、天井ステンドグラスは115平方メートルとなっています。現在、光源には自然光ではなくLED照明が使用されています。

また、撮影は禁止でしたが、銀行内のロビー部分も公開されていました。私は「三井住友銀行 大阪本店営業部」の預金口座を持っていますので、そのロビー部分は、これまでに何度も見たことがありました。

 

続いて、日本生命保険相互会社本館を見学しました。

日本生命相互会社本館です。北半分は戦前の建築(1938年)ですが、日中戦争・太平洋戦争の関係で、南半分の工事が終わって戦前の設計計画どおりの花崗岩の外壁姿になったのが第1期竣工の24年後の1962年のことでした。

 

残念ながら日本生命相互会社本館の館内は撮影禁止でした。公開内容は「セミナールーム特別開放&エントランスホール特別公開」でした。

ついでに書いておきますと私が契約している生命保険会社は日本生命です。2020年に病気で入院したときには、日本生命の入院給付金で入院費用をカバーすることができました。

 

日本生命相互会社本館の地下鉄出入口階段を利用し、OsakaMetro御堂筋線の淀屋橋駅から梅田まで帰りました。

 

(付録)2016年11月4日(金)に見学した大阪の名建築です。「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2016」のときの画像の抜粋です。当時の撮影カメラはOLYMPUS PEN-Fで、レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROでした。カメラ設定はWBオート電球色残しONです。

このときは、綿業会館(重要文化財)の無料ガイドツアーの募集(抽選)に当たりました。綿業会館は1931年の竣工(渡辺節の設計)です。この日は金曜日でしたので勤務先には休暇願を出していました。

 

綿業会館の3階の廊下から見た玄関ホールです。

 

綿業会館の談話室です。

 

綿業会館の談話室の壁にあるタイルタペストリーです。ヨーロッパの雰囲気がしますが、今は存在しない泰山製陶所(本社は京都・東九条の高瀬にありました)の京都・泉涌寺付近の窯場で焼かれた「泰山タイル」です。設計者の渡辺節本人が、この現場に出向いて、タイル装飾を仕上げたという説明がありました。

 

綿業会館1階の会員食堂です。結婚披露宴のためのテーブルセッティングが行われていました。

 

綿業会館の3階にある「クイーン・アン」スタイルの特別室です。この部屋は、机や椅子などの家具の下部が猫足になっていました。

 

綿業会館3階の会議室です。

 

続いて、重要文化財の大阪市中央公会堂です。

大阪市中央公会堂は、早稲田大学教授・岡田信一郎氏の案を基に、東京駅の設計者・辰野金吾氏と片岡安氏が実施設計したものです。1918年(大正7年)10月に竣工し、同年の11月に開館しました。

 

大阪市中央公会堂1階の大集会室(ホール)です。

 

大阪市中央公会堂の3階にある「中集会室」です。

 

「特別室(昔の貴賓室)」です。

 

大阪市中央公会堂の夜間公開(特別公開)でした。(2016年11月4日撮影)

(おわり)