道東は過去に何度か行ったことがあり、釧路湿原、摩周湖、硫黄山、阿寒湖、屈斜路湖(砂湯)、羅臼、ウトロなどはバスで回った経験があります。
ところが、道東には、この他にも隠れた観光地が多いのですが、旅行代理店のバスツアーのコースでは絶景と思われる美幌峠には立ち寄らないのが標準的なコースになっています。
そこで、今回は、わざわざクルマで(個人的な)未踏地の美幌峠に向かいました。
道の駅の駐車場から展望台に向かう道を登り始めると、登ってすぐのところに美空ひばりさんの「美幌峠」の歌碑がありました。
美幌峠に向かう階段状の坂道です。想像していたよりも楽な道でした。
♪あれは和琴と 指さす人に どこか似ている うしろかげ
美幌峠の展望台から見た屈斜路湖です。観光名所が多い道東でも一・二位を競う絶景です。
美幌峠は360度のパノラマ風景を楽しむことができます。これは美幌町方面でしょうか?
美幌町博物館から見た町の風景です。
海外旅行経験がほとんどないため、数少ない経験からの連想に過ぎませんが、スイスの地方の町に似ていると思いました。ただし、尖塔のある建物は、スイスの町の中心に必ずある教会ではなく、美幌小学校です。
美幌町博物館です。ここで農業関係の展示で紹介されていた「美幌温水溜池」の知識を得ました。
美幌川の水温が稲作には低すぎるため、5段階式の溜池と太陽熱で水温を上げてから水田に水を流す仕組みになっているそうです。
北海道の農家の農地は平均でも20ヘクタール(4.7ヘクタールの東京ドーム4個分)です。これは内地の平均の十数倍になります。あくまでも平均ですから北海道では100ヘクタール以上の農家も珍しくはありません。
この農地の広さのために、北海道の農業では昔から農耕馬が必須に近いものでした。
農耕馬というと、テレビドラマ「北の国から」で「最後まで農耕馬を飼っている笠松杵次」の役を演じた、往年の東映時代劇映画の快優?だった大友柳太朗さんを思い出します。
そういうように人力では無理な農耕の事情から、北海道では戦後の早い時期に、馬からトラクターへの転換が行われたようです。
画像は1950年代のマッセイ・ファーガソン社(英国)製のトラクターです。昔の英国のスポーツカーみたいなデザインですね。この時代のメーカーズプレートは、現在の「MF」のロゴマークではなく「Ferguson」という文字を筆記体で書いただけのものでした。
♪風に逆らう 俺の気持を 知っているのか 赤いトラクター
燃える男の 赤いトラクター それがお前だぜ いつも仲間だぜ
この後、女満別空港から大阪に帰りました。
(北海道・避暑の旅 完)