マンガ家の鳥山明先生が亡くなりましたね。
心からご冥福をお祈りいたします。
これを言うと顰蹙をかいがちなんだけど、私、『ドラゴンボール』ってマンガはもちろん、アニメも1話としてちゃんと観たことがないんですよ
ちょうどアニメから離れてしまった時期のオンエアだったので。
だから、じつはテレビでお笑い芸人が「フリーザが」とか「ピッコロが」とか言ってても、わかったふりして「ハハハ」って笑ってるだけなの
そんな私にとって、鳥山明先生と言えば『アラレちゃん』です。
アラレちゃんはマンガも読んだなあ。
今まで見たこともないおしゃれなタッチと色使いの絵に、子どもながらびっくりしたっけ。
なんでも、あの手塚治虫先生すらも、鳥山明先生の絵は「うますぎていやになる」と嫉妬されてたとか
マンガの神がだよ?
なんたって『ワンピース』の尾田先生や『NARUTO』の岸本先生なんかも「鳥山チルドレン」だっていうからね。
いや、鳥山先生は絵だけでなく、キャラ設定も秀逸なんだよねえ。
梅干し食べてスッパマン、は私の永遠のヒーローです
先生の訃報に接して、いろいろな情報を耳にしたのですが、「鳥山明先生は締め切りを絶対に守る。それは広告会社に勤務した経験があるからだ」という話には、「わ!私と一緒」ってうれしくなりました。
もちろん、アラレちゃんがツンツンすると同じくらいつまらん私の仕事と、先生の偉大な仕事&多忙さはまったくもって比較にもならないけど、先生も若い頃は広告会社にいらしたこと、そこで「納期絶対!!」「クライアントに迷惑かけるな!!」をたたき込まれた点は一緒なんだなあって、急に親近感がわきました。
私には何も自慢することがないけど、○十年働いてきて、仕事の質はさておき納期だけは今まで一度も破ったことがない、って点だけは、ほんのちょっぴり胸を張ってもいいのかな、と思わせてもらえました。
とはいえ・・・実を言うと、最近はちょっとそこの考え方も変わってきてたんですよ。
自分が納期に厳しい人は、他人の納期にも厳しい。
みんながその飾らない人柄を慕う鳥山先生はもちろん違うでしょうけど、私は仕事に関する限り、チームのだれかのせいで進行が遅れると、正直イラっとくるタイプです。
「私にしわ寄せくるじゃんか!💢」ってね。
でも、コロナ禍を経たこの頃は、それじゃいかんのじゃないか、と思うようになってきたんです。
人に迷惑をかけることを「申し訳ない」と極端に思いすぎると、人に迷惑をかけられることにも敏感になる。
コロナになっても休めないと思う人は、子どもの保育園が休園して休む人を見るとイラっとくる。
コロナになったら周りに迷惑をかけるから誰とも会わないという人は、お店で飲食してる人を蛇蝎のように嫌う。
やがて、電車で咳払いしただけで他人をにらみつけ、コロナを移されるから他人はすべて敵だ、と思うようになる。
日本人の多くは親や教師から「人に迷惑をかけないように」と育てられます。
それは一見いいことのようですが、日本の息苦しさにもつながっている気がするんです。
誰にも迷惑をかけたくないから、失敗できない。助けを求められない。周りを拒絶する。
周りに迷惑をかけずに生きられる人なんかこの世に存在しないんだから、本当はちょっとずつ迷惑をかけて、かけられて、それを互いに許容していく社会のほうがずっと生きやすいのでは、なんて思うようになったんです。
コロナ禍がヤマを超えても、かたくななまでに生活を変えない人を見て。
ああ、私にもああいうとこあるよなあって。
でもさ、私、仕事でミスすると、とたんに周りにやさしくなるのよ
スーパーのレジの人がモタついても、おつり間違っても「いいんだよ~~ぜんぜんいいんだよ~~」ってなる。
たくさん失敗して、たくさん他人に迷惑かけた人のほうが、ミスなくそつなく生きてきた人よりもずっと心が広い、ってのは、こういうことなんでしょうね。
もちろん、迷惑系YouTuberとか、回転寿司の醤油差しナメる輩のような、わざと迷惑をかける連中は論外ですよ
あれはただの害悪!!!
なんかあれ系の訴訟さ、会社側が賠償請求金額下げてるらしいけど、そんな必要ないと思う。
ああいう輩からはどんどん賠償金を取るべきです!