日頃、発達障害や自閉症の子供たちと関わっていると
「療育」ってどうなんだろう?と疑問に感じることがあります。
なんだか、こうあって欲しい大人の願望を
子どもに押し付けてるんじゃないか?
この子はこのままでもいいんじゃないか?
ただ日常の事が自分でできるようになれば
お互いのストレスは少なくなるので
そういう意味での支援は必要なのかな?
とは思うけれど。
以前、読んでいたこの本を
放デイの事務所に置いていたら
スタッフが「これ、借りてもいいですか?」と聞いてきたので
「どうぞ、どうぞ」と勧めました。
やはり「療育」ということに「???」と感じていたらしく
読んでみて、とても良かったと言っていたので
他のスタッフも借りにきました(^O^)
私自身も、改めて読み返してみました。
著者の子どもさんが重度の自閉症で
初めはきちんと療育を受けさせないと!と
家族でアメリカに渡り
ガッツリ療育を受けられたようですが
結果、
療育とは自閉症を治すものではなく
性格や行動もコントロールできるものでもない、
と気付いたと書かれていました。
そもそも自閉症が治す必要のある病気と捉えるのではなく
個性と捉えるなら
彼は彼のままでいいじゃないか、
療育で治す必要があるものなのか?
やればやるほど、お互いのストレスが増えるより
毎日楽しんで笑っていられるほうがいいんじゃないか、
という思いに行きつかれたようです。
日々、発達障害や自閉症の子どもさんと触れ合っていると
おもしろい能力を持つ子どもさんは確かに多く
「そうくるか~!」という発見もあったり
これは彼(彼女)にとってはスタンダードなんだと気付いたり
療育で改善しようとすることは
こちら側に合わさせようとするわけだから
彼らにとっては大きなお世話(笑)
関わる大人の方が、魂が磨かれる思いです。
違う能力を持つ子どもを同じように扱うほうが不平等なわけで
公平(フェア)であるためには
行動を同じにしていくことを目的にするのではなく
機会を同じにしていくことが平等。
関わる大人が、元気で笑っていることが
一番なんじゃないのかなー?
と改めて感じる一冊です。
こちらもよろしく☆