何か行動を起こそうとした時に
「それどんな目的があるの？」
「それどんな意味があるの？」
と、
真顔で聞いてくる人がいる。
私はこの
「どんな目的（あるいは意味）があるの？」
という質問が苦手だ。
場合によっては怖いとすら感じる。
どんな目的があるのか
と問われても困るのだ。
だって
ないんだから。
ペンを鼻の下に挟むことに何の意味があろうか。なんもねぇよ。
だけど、
目的が「ない」と答えたら、
なんかバカっぽいじゃないか。
目的や意味がないなんて、
まるで何も考えていないみたいじゃないか。
まあ実際何も考えていないんだけど。
バカと思われたくないのだ。
賢い人と思われたいのだ。
だから、
本当は目的も意味も何もないけど、
なんかそれっぽい答えを
絞り出しているのだ。
そう、
絞り出しているのだ。
絞り出すってのは大変なのだ。
出来ればやりたくないのだ。
「のだ」が続くとバカボンのパパっぽいよね。
そして、
絞り出してるだけだから、
答えながらも
どこかに不安のようなものも感じてるのだ。
たった今絞り出したに過ぎない、
元々考えていたことではないことだと
もしもバレたら、
それもまたバカだと思われそうじゃないか。
だったら素直に
「なんも考えてませーん」
と答えた方がいいのか。
いやいやいや。
やっぱそれは大人としてどうなのよ。
・・・という具合に、
「それどんな目的があるの？」
と真顔で聞かれた時、
私は
冷静な顔をしながらも
内心ビクついている。
考えてるフリをしてみたり・・・
けれど、
最近わかったのだが、
真顔で目的や意味を尋ねてくる人は
別に私をバカにしようとはしていないし、
私をバカだとも思っていないし、
決して怖い人ではない。
真顔で目的や意味を尋ねる人は
ただ尋ねたかっただけ
なのだ。
なんとなく気になって
目的や意味を聞いてみた。
ただそれだけのようだ。
真顔で目的や意味を尋ねる人は
目的があるから行動する
というタイプだと思われる。
「行動」には目的があるのが普通
というのが
真顔で目的や意味を尋ねる人であり、
誰かが何か行動するとなると
それはもう息を吸うように自然に尋ねるのだろう。
「それどんな目的があるの？」
と。
しかし
私にはない。
目的などない。
何も考えてない。
真顔だったとしても考えてない。
考えているのは
せいぜい
「アイス食べたいなー。
バニラとストロベリー、どっちがいいかなー」
くらいのことだ。
時々は
ここにチョコという
第三の選択肢が増えるが、
まあその程度のことだ。
大したことは考えていない。
バニラかストロベリーか。それともチョコか・・・。
私のような感覚タイプの人は
目的や意味を考えずとも
行動できる、というか、
行動してしまう。
行動した後よく考えてみたら
目的や意味があったりするから、
恐らくだが、
ちゃんと考えてはいないが
元々目的や意味は
自分の中のどこかにあったのだろう。
頭ではまだわかっていないが、
自分の中のどこかではわかっている。
そういう感じなのかもしれない。
だから、
感覚タイプ（あるいは右脳タイプ）は
ちゃんと考えずに
自分が動きたいように動く
というのが
1番合っているだろうし、
思考タイプ（あるいは左脳タイプ）は
しっかり考えて
目的を明確にして動く
というのが
成果を取りやすいのだろう。
どっちが良い悪いではなく、
どっちが正解不正解でもなく、
タイプが違うだけ。
これがわかれば
人付き合いも
自分との付き合いも
ずいぶん楽になる。
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