ゲキドル見終えました。
一言で言って迷作です。そして、これはアニメではなく演劇です。2021年冬作品の中で最も心を持って行かれた作品といっていいでしょう。
劇場ものなのか?アイドルものなのか?百合ものなのか?SFなのか。話数が進むたびにジャンルが変わり、裏切られる作品。そして最後の3話は目が離せない展開。
「謎に起きた災害、世界同時都市消失から5年が経った2019年。世界は未だに混乱中であり、少しでも復興を遂げようとしている。そんな中、大きな災害が発生した池袋で「シアトリカルマテリアルシステム」と呼ばれる、3Dホログラムを用いた演劇に魅了され、光り輝くステージへたどり着こうとする少女たちが現れた。その思いから、新たなるステージが幕を開けようとしている」
Wikiから引用
世界観が半端なく、理解するころには終わってしまうという作品。
そして当たり前ですが演劇手法を使ってみている人を引き込ませます。
「喜怒哀楽を大げさに表現し、それを出演者に演じさせる。そのことにより観客に共感を呼びこませ、あたかも自分が出演者の一人として感情移入させる」
これにより訳が分からないけど感動する作品が出来上がっています。やはり迷作でしょう。
しかし、池袋の東口の街を忠実に再現していますね。劇場は池袋サンシャイン劇場。その横の喫茶店まで忠実に再現されています。そのため、まるで実際の世界に取り込まれて、いつのまにかSFの世界に取り込まれているという不思議な感覚です。
以下ネタバレ編です
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ネタバレ編
「アニメに本格的演劇手法を取り入れた時代がついてこれない世界系の新世界観アニメ」
AIRが出たときに衝撃を受けたように、いきなり世界がパラダイムシフトした感じです。
アニメに本格的演劇手法を取り入れた感覚です。突然の設定・展開にアニメファンはいきなりおいてかれるわけです。一方、演劇ではこれが当たり前。何回も見ることを前提としているからです。舞台がサンシャイン通り近辺というのも演劇ファンを引き寄せるためとか、演劇であることを暗示させています。サンシャインでクロノスとか見てる人にはついていきやすい話です。
最初は演劇の話。いきなりシアステとかドールとかわけわからない設定が出ても平気なのも演劇手法。
そこから少し百合系が入って、アイドル作品になって、SFになっていく。そして、最後はドッカンエンド。
だけど、演劇手法パワーでそのへんてこりんさを感じさせない迷作でしょう。
印象に残る。もう一回見たくなる。スピンアウト作品を見たくなる。
そういう意味ではマーケティング的に成功しています。
この作品劇中劇としてみると面白いですよね。アニメそのものが劇。その中で劇をやっている。
「みんなでわかりあおうとすれば世界は幸せになる」
みたいな舞台特有のシナリオ感。
ああ、嫌いじゃないですね。
この作品、最後にカーテンコールでみんなが挨拶すればすごいしまったんじゃないかと思う作品です。
泣けるアニメではありませんが作品の出来としては☆4つの評価です。
関係者の今後の活躍を期待したい作品でした。
ゲキドルは以下の作品に影響を受けこういうのを作りたかったのでは?