前回の秒速5センチメートルの続きです
いきなりネタバレを含みますので注意を。
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Keyシリーズでベストカップルはだれか?
それは祐一とあゆです。他の追随をゆるさないぶっちぎりぶりです。
なぜか。それは価値観と波長が一緒だから。
結婚生活を送る上でこれが最も重要なことです。多分この二人、一生のうちで喧嘩するのは片手で収まるでしょう。うそだと思ったら、この二人の喧嘩シーンがどうなるか想像してみてください。かなりできないはずです。
そして、秒速5センチメートルの貴樹と明里もこの条件に適合します。
そして、それが悲劇の始まりです。
このようなカップルは高校とか大学で出会うとそのまま行っちゃいます。行かなかったら男側の犯罪です。祐一とあゆは貴樹と明里と同じように幼馴染です。でも、結果が違ったのは高校大学時代を一緒にいなかったためです。
これが悲劇の始まりなんです。
この秒速5センチメートルですが、よく、引きずられる男と現実を求める女とか男の美学のナルシーが入った自己愛物語と語られますが、私はちょっと違うと思います。
正確に言うとキャラ設定ミスってます。
「精神状態が同じ」みたいなことで表現されてますが、価値観と波長が一致しているのでベストカップルです。本当に一生に一度出会えるか出会えないかです。だから、貴樹は万難を排して会いに行かなければならないのです。大学が東京なんだから会いに行くべきです。たとえ相手に彼氏がいてもひっくり返ります。
そして、明里の貴樹以外の結婚生活は結構さびしいものになると思います。必ず美化された思い出と比べてしまいますから。
だから、貴樹のことを「ずるずる引きずってんじゃない」と思う人も多いと思いますが、あの二人は引きずります。
一生に一度出会うか出会わないかの相手にいきなり出会って離されてしまったのですから。
だから、このアニメは切なくて、苦しくて、救いようがないのです。