しばらく通っていたら、彼のある癖に気がついた。
こちらが映画のタイトルをポンっと言う。
すると彼が「僕も好きです」
と言ってそれを探しに行く。
恋愛系の映画だと、特にそう言ってくれるのだ。
そこで私は、ある作戦を思いついた。
私の好きな映画に
「ただ、君を愛してる」と言うタイトルの映画がある。
この癖を利用して、架空の告白をしてみよう。
そして、架空の両想いになろう。
臆病で、今まで一度も告白したことのない私が
愛の告白が出来る。良い返事ももらえる。
失恋するリスクもないなんて、夢のような話だ。
次の日、胸の高鳴りを抑えつつ
お店に向かった。