それだけで良かった Ⅰ | たった5ページのラブストーリー

たった5ページのラブストーリー

恋に悩んで次の一歩を踏み出せないあなたへ贈るショートストーリー

終業式が終わり、夏休み。

私はレンタルビデオショップに通っていた。


観たかった映画が沢山たまっていたので、

1日1本、ほとんど毎日映画を借りて観ていた。

女の子の私でも入りやすい、キレイなお店だ。


こんなにビデオショップに通うのは

もちろん映画が好きだったからだけど、

もう一つ理由がある。


同じクラスの男の子が、そこでアルバイトを始めたのだ。


「いらっしゃいませ」


彼がカウンターで出迎える。


「また来たよっ」


明るく答える。


学校では用事がある時くらいしか話ができない。

そんな私が、ここだとすごく気軽に話せる。