文字数の多い絵本です。
I Hate English! by Ellen Levine
Illustrations by Steve Bjorkman
外国に移り、異文化での生活を余儀なくされる女の子の心の揺れを描いてます
自分の国では、勉強ができる方だったのに、外国でいきなり言葉も話せない自分に直面する心情を上手に表現しています
ある一定の年齢に達してから海外に出ると、それまで蓄えてきた知識を、外国でもそのまま移行できます。
知識がある程度、定着してるので、新しい生活圏で言葉ができなくても、「知識の移行」ができるのです。
主人公の場合、それは数学でした。
ただ問題は、移行という形でインプットはできても、新しい言語ができないため、アウトプットが思うようにいかない
そこで、タイトルの I Hate English! につながります
中国語と英語の狭間でゆれるアイデンティティ
これは、海外生活に限らず、自分の持ってる力を表に出せていないのであれば、それを上手に引き出してあげるきっかけを作ってあげられているか
まだ表面化していない、子どもが潜在的に持ち合わせている能力に、目を向けてあげられているか
まさに、そんなことを私たち大人は問われている
ヴィゴツキーのZPD理論や、モンテッソーリ教育の観察力に、通じるものがありますね
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