Q3の初期レビュー
硬度:47度
厚さ:2.1㎜
重量:49g
硬さ
硬度と同等かそれ以下に感じる。
シートは超微細な空気が入っているような質感。
弾み
軽打では弾まないが、強打では後陣までOK。
オフェンス
ドライブ
最近の高性能ラバーの特徴にもれず、低め弾道で回転量豊富。
普通の感覚で打つと、ネット上すれすれをギュイーンという感じで鋭い弧線を描く。このことから、Q3はバックに良さげなラバーである(回り込まれにくいという点で)。
擦り系・食い込ませ系、どちらでもイケる。
似ている打感としては、G-1やJP01ターボが近い。
Q3は弾みのあるラケットに貼ってこそ、その威力が発揮されるラバーと感じる。その際の絶対的な回転量は05で、スピードは同等であろうか。スピードについては05と同じく、初速より二速が伸びる。
テナジー系だと自動回転によって、イメージより回転やスピードが出てしまうこともあるが、Q3は自分のイメージ通りの球を出せる点が良い。ただ、これは使う人の好みによるので、一概にどっちが良いと言えるものではないが。
スマッシュ(ミート系)
少しゴム質感が強いので、最初に食い込む感じを受ける。しかし、スポンジの高い反発力で弾いてくれるのでストレスはない。
フリック・チキータ(今回からオフェンス項目に移行)
特に問題はない。
引っ掛かりと掴み具合が良いので、チキータはやりやすい。
ディフェンス
ブロック
これはもう満点以上である。
止める・伸ばすも自在である。
ブロックが優れている一番の要因は、きっちり掴んでくれるシートの出来にあるように思う。
カウンターブロックは低め弧線でスピード感がある。これだけでドライブと勝負ができるほど。
ツッツキ・ストップ
特に問題はない。
特別に素晴らしいというものでもないが、ダメという部分もない。
サーブ
切れていないように感じるが、実際は切れている。最初はそのような状況に戸惑いもしたが、微妙な感触を感じられるとイメージ通りにサーブを出せるようになる。住友製のゴム質感はちょっと独特である。
以上。
では、Q3を簡単に言い表すと
〇回転とスピードのバランスが良い。
〇カウンター系の攻撃力がかなり高い。
〇上記二点に低め弾道の特徴が加わり、バックには最適(もちろんフォアでも十分)
△ゴム質の特徴により、本来の性能を感じ取りにくいかも知れない。そのために早期に継続を諦めるユーザーが出る可能性がある。
△これといった特徴のないラバーと感じるかもしれない。
●コスパは別として、価格が高い。
といった感じ。
初めて卓球ラバー開発に参入した住友理研によるラバーである。
どのようなシートになるか興味津々であった。
実際に使ってみると、何となくGFプロの延長のようなラバー特性であった。まあ、ミズノが求める方向性によることもあるのであろう。
少しつかみどころのないラバーで、使用者・ラケットを選ぶラバーのような気がする。
自分的にはバックに最適だったので、しばらく継続してみたいラバーである。
GF-T→GFプロ→Q3という流れから、ミズノが目指すラバー開発が何となくわかってきた。今後もミズノには注目である。