昨日、映画「最強のふたり」を観て来た。
「踊る大捜査線FINAL」を観に行ったとき、上映予定案内で知り、絶対に観たいと思っていた作品だ。
ストーリー (最強のふたり公式サイトより)
ひとりは、スラム街出身で無職の黒人青年ドリス。もうひとりは、パリの邸に住む大富豪フィリップ。何もかもが正反対のふたりが、事故で首から下が麻痺したフィリップの介護者選びの面接で出会った。他人の同情にウンザリしていたフィリップは、不採用の証明書でもらえる失業手当が目当てというフザケたドリスを採用する。その日から相入れないふたつの世界の衝突が始まった。クラシックとソウル、高級スーツとスウェット、文学的な会話と下ネタ──だが、ふたりとも偽善を憎み本音で生きる姿勢は同じだった。
互いを受け入れ始めたふたりの毎日は、ワクワクする冒険に変わり、ユーモアに富んだ最強の友情が生まれていく。だが、ふたりが踏み出した新たな人生には、数々の予想もしないハプニングが待っていた──。
人生はこんなにも予測不可能で、こんなにも垣根がなく、こんなにも心が躍り、こんなにも笑えて、涙があふれるー。
心の温まる映画だった。
知的なフィリップと粗暴なドリス。
相手への思いやりの表現は違えど、ゆるぎない心のつながりを感じさせる二人の関係。
フィリップは身障者になって初めて、ドリスのような粗暴な人間の人間臭さを信じることが出来たのではないか。
何が本当なのか。何が常識なのか。いろいろと考えさせられる映画でもあった。
盛り上がりのピークというものはなかったが、たくさんの笑いがあり、じんわりとした潤いありの素晴らしい映画であった。
映画の始まりのシーン。
フィリップを助手席に乗せた車をドリスが運転していた。
次第に猛スピードで暴走を始めるドリス。その結果、ポリスとのカーチェイスとなる。
二人が乗りまわす車が最高であった。
マセラティ クアトロポルテ。
漆黒で気品あるグラマラスなボディ。重低音で響きわたるマフラーサウンド。
ぞくぞくした (=^o^=)
カーチェイスシーンから二人の出会いの頃の場面へと切り替わる。
最初は「ん?」と思ったが、それが「なるほどぉ」となった。
こんな始まりのシーンもいいなと思った。
映画の終わりのシーン。
フィリップには大切な文通相手がいたが、レストランでいきなり文通相手と会うことになった。
その時、フィリップは背中を丸めて公園の中に歩いていく。後は宜しく・・・みたいな風に。
いきなりの場面であったが、彼女に対してフィリップがどのように立ち回ったか想像がついた。もちろん、想像であるから映画のシーンには無い。しかし、その想像ががこの映画のストーリーとして観客のイメージの中で成立してしまうのだ。これこそが上等な映画である証である。
久しぶりに、「観て良かった」「また観たい」と思える映画に出会った。奥深い映画である。
ということで、今回の映画は 星いつつ ★★★★★
※映画タイトルについてだが、フランス語のタイトルでは「Les Intouchable」のようで、調べてみると「触れられない人たち(二人?)」…?という意味かな。それが日本語タイトルでは「最強のふたり」である。
もう少しセンスのある日本語タイトルが良かったなぁ(汗)