以下はリンク先の記事からの転記です。
さくら先生の病状は、番組関係者でも数えるほどしか知りませんでした。乳がんを発症されたのは今から7年ほど前です。
当時、手術もして状態は落ち着かれていたと聞いていたのですが、再発してからは抗がん剤を使用するような、いわゆる標準治療をしていなかったそうなんです。
うーん、標準治療無しでは癌の症状を抑える事は難しいです。
一番効果的な治療=標準治療
になりますから。
再発したのなら抗がん剤治療が延命には一番効果があります。
癌が根治出来る可能性がある術前術後のChemoだと副作用が辛くても患者さんに頑張ってもらい抗がん剤の量も多く投与したりしますが、再発転移した場合だと延命が目的になるので一番の目標は患者さんのQOL(Quality of life:人生の質)の向上となります。
もし抗がん剤の副作用が辛くて仕事に差し障りがあるなら抗がん剤の量は適度に減量されたと思います。
上のリンク先の記事でも波動や食事などの民間療法(代替療法)を試みていたとありますが、それで癌が治るなら国立がんセンターもそうした療法を行って統計を取り世界的な医学雑誌に論文を投稿していることでしょう。
しっかりとした統計(ランダム化比較試験)を解析した上での効果が立証出来なければその癌に対して効果があるとはいえません。
効果があるとする事例報告もありますがごく稀にある自然に癌が消失するケースだったと思われます。
(事例報告のエビデンスは信憑性は低く五段階評価でも1番低い5にランクされます。)
抗がん剤は悪だ❗️
抗がん剤治療は命を縮める❗️
抗がん剤治療で「がん」は治らない❗️
この代替治療で末期がんでも治る❗️
そんな「がん患者」を惑わす本やネット記事が世間には驚くほど溢れています。
製薬会社とがん医療に携わる医師が結託しているから効果の無い抗がん剤治療を行なってがん患者の命を縮めているのだとまことしやかに吹聴している医師もいて、またそうした医師のYouTube動画は閲覧数が万単位と人気があったりします。
その反面、まじめにエビデンスのしっかりした治療についてレクチャーしてくれる腫瘍内科医のYouTube動画は千単位でしかない。
本当に残念な事です。
私もこの病気が発覚してからは何人かの知人から遺伝子治療やらワクチンやらビタミンCやらゲルソン療法などの食事療法、温熱療法などいろいろ勧められましたが全てお断りしました。
お話はありがたいけれど私はエビデンスがしっかりとした標準治療で病気に対応しますと説明して...。
今でもこの選択は間違いではなかったと思います。
さくらももこさんの病気だった乳癌は他の固形癌に比べて抗がん剤が効き易い癌ですから標準治療を受けていたら今でもお元気だった可能性は高いと思います。
抗がん剤治療のポイントは副作用対策です。
その為には辛い副作用は我慢しないで医師に話をしなければいけません。
医師も看護師も患者が訴えなければ辛い症状も困っている状況もわからないないのです。
医師も患者からの訴えで抗がん剤の副作用の状況を理解して減量を考えたりするのです。
1番いけないのは辛い副作用症状を我慢してしまう事です。
上手に医師とコミュニケーションを取って副作用症状に対応する事が抗がん剤治療を継続するポイントになると思います。
他にもがん専門看護師や緩和ケアの医師に相談したりして抗がん剤の副作用症状を軽くする方法もあります。
抗がん剤治療に限らず 辛かったらいろいろな所に相談してみましょう。
がん相談支援センターも良いと思うし、
緩和ケア専門医の早期緩和ケア大津秀一クリニックを受診されるもの良いと思います。
大津秀一Drは初診は受診が必要ですが、再診はPC やスマホでも受診が可能です。
(日本の遠隔地や海外からでも緩和ケアの専門医に受診できるのは凄い事だと思います。)
私も身体的な症状や抑うつ症状に悩んだ時は主治医以外に精神腫瘍科の医師やがん専門看護師、MSW(メディカルソーシャルワーカー)に連絡して辛い身体と心の症状を訴え続けました。
家族にも友人にも泣きつきました。
我慢しようなんて思わなかった。
今はそれが良かったんだと思います。
そんなに長くないであろう命なんだから辛い時は辛い❗️といって対処法を一緒に考えてもらわないとね。
今は抗がん剤治療のお陰で癌による症状はかなり消失しています。
抗がん剤ってこんなに効果あるんだと自分が投与されて実感しました。
副作用で寝込むほど辛いのは投与後3日くらいです。
それで癌の恐ろしい症状が緩和されるのであれば髪の毛がなくなるくらいの事は苦痛ではありません。
治療が終われば髪はまた生えてきますからね。
でも癌は治療の機会を逃したらどんどん増殖してそれこそ取り返しのつかない事になります。
私がより良く残りの人生を生きる為にも抗がん剤治療は必要なのです。
さくらももこさんは倦怠感や手の指が痺れて執筆活動に障害が出るのが嫌だったのかもしれないと想像します。
でも出来れば抗がん剤治療を受けてもっと生きて欲しかったです。
本当に残念でなりません。