知っていて当たり前のこと、実はあまり知っていない。
そんなことって、結構あるように思うのです。
例えば漢字、相殺をソウサツと読んだりする人、
立派な会社の社員さんにも、いらっしゃいます。
「弘法も筆の誤り」とでも言うのか気づかないフリで通り過ぎますが。
先日、NHKのドキュメント番組で、
たまたま(アラビアのロレンス)についての放送を見る機会があり、
やっと、この歳(約半世紀強かな)になって疑問が解けたというか、
「そういうことやったんか」と、腑に落ちました。
ピーター・オトゥールが主演したアラビアのロレンスは、
数回、観ようとしたのですが、3時間を越える映画なので、
途中挫折というか、必ず途中で用事が入り、中途半端の繰り返し、
なので、アラビアのロレンスが何をした人なのか、詳しく解りません。
アラビアのロレンスは、誰もが聞いたことのある有名な名前ですが、
私と同じように詳しく知らない人もいらっしゃるのだろうなと。
(パレスチナ難民)
このフレーズも誰しも耳にし悦待つにたことがありながら、
詳しく知らないのでは?
実は、私だけが無知なのかしら?とも思いますが。
イギリス人将校のロレンスは、
オスマン帝国からアラブを独立させる闘いの英雄であった、
けれど、当時の強国イギリスは、ロレンスが先頭に立ち勝利しても、
アラブは独立させず、ユダヤ人の国イスラエルを建国させ、
イスラエルを建国したことにより、その領土にした土地から、
アラブ人たちを追い払うような結末にしてしまう。
その祖国を追われた人たちをパレスチナ難民と呼ぶ訳です。
これらの背景にあるものは、実は石油の利権です。
強国のエゴが、パレスチナ難民をつくり、
いまだに解決しない、パレスチナの紛争を作り上げたのです。
言葉足らず、一言で簡単に説明してしまうと、こういうことです。
このアラビアのロレンスの中心事実が理解できると、
アウシュビッツのユダヤ人虐殺や、
イスラエルの首相を断ったアインシュタインの話や、
様々な断片がパズルのように繋がっていきます。
もちろん、それぞれ時間軸は長いものですし、
うまく紡いでいく必要があるものですが。
この歳になるまでの断片的な知識は無駄ではなかったなあと。
こんなふうに、知ってて当たり前のようなこと、
知ってるフリしてても通っていけること、
結構たくさんあるように思います。
長く、知ってるフリしてきたこと、
やっと、フリでは無く、知ってることの一つになった話でした。