気がつけば・・・
10年、免許番号3番、歳は、?歳
一生懸命、走ってきたように思います。
振り返れば、ですが・・・
ちょっとだけ、相変わらずバタバタはしていますが、
振り返れる、少しの余裕も出来てきたのかなと。
吉川英治の宮本武蔵の中での、
武蔵が、勝負を挑みに柳生石舟斎の庵を訪ねた時の逸話。
部屋で待たされていた武蔵のもとに、
断りの言葉とともに、届けられた椿の小枝が一輪。
武蔵は、その小枝の切り口を見て、
石舟斎の剣の技の秀逸さを見抜く。
そして、庵を静かに去って行くという場面があります。
私は女性ですが、
剣豪の、この無言のやり取りが好きです。
小枝の切り口で、すべてを語り、
小枝の切り口で、すべてを悟る。
商売の中で、口数多く語らなければ伝えられない。
語っても、伝わらない、伝えられない。
そんなジレンマを感じる時、
この武蔵の逸話を、よく思い出します。
大人の歳にはなっていますが、
達人の域には、いつ届くのでしょう?
死ぬまでの修行、続いていくものですね。
口数を減らして比喩で真意を伝えられるような人。
商売も、人としても、
そんな達人に近づけるよう努力しようと思います。