入院4日目(手術当日) ※長文注意 | ++テルコ日記++

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LEGH(良性)?悪性腺種?
症例が少なく、良性悪性の判断が難しい腫瘍が子宮頚部に見つかり
『子宮温存』か『子宮全摘出』の選択を迫られているテルコの記録日記です。
(※不妊治療の記録も始めました)
これまでの出来事とこれからの経過を気ままに綴っていきます。

ついに手術当日。


昨日から入れているラミナリア7本分の痛みは、

朝目覚めるとすっかり無くなっていた。
順調に広がっているのかな?



この日は朝8時から水分も取ってはいけなくなるので
早めに抗生剤のお薬を飲んだ。


昨日のお昼ごはん・夜ごはんは、汁のみの流動食。
その後夜9時から絶食が始まり、下剤で体内のものを全部出して体の中はからっぽに。
それだけでもしんどいのに、今日は夕方まで水すらも飲めないとか、なにこの地獄。


朝昼、隣や向かいのベッドから漂ってくるおいしそう~な匂いに悶絶しながら耐えた。



お昼過ぎ、突然下腹部に違和感。
何か温かい液体がドッと出る感覚があった。
「ん?出血?!」
慌ててトイレで確認すると、血が混じった透明な液体が。


怖くなってナースに報告。すぐに診察。


主治医のN先生
「もしかしたら5㎝の腫瘍が破けちゃったのかも。
 エコーで見ても腫瘍がどこにも見当たらないんだよねー・・・
 ラミナリアが邪魔して見えないだけかもしれないけどね。
 でも破けても問題はないから、このままで大丈夫。
 あ、出血は、ラミナリア拡張の影響だと思うよ。」


えぇ?!破けたの?!
大丈夫ならいいんだけど・・・(´Д`)



その後も、空腹とノドの渇きに耐えつつ
母と雑談したり、雑誌を読んだり
ベッドでごろごろしたり。
そうこうしているうちに4時、5時と時間は過ぎていき、
ついには6時半になってしまった。


・・・ほんとに今日手術すんのかなぁ?と
真っ暗になった窓の外を見ながら母と不安になっていると


「テルコさんすみません!お待たせしました!
 そろそろ呼ばれそうなので術衣に着替えましょう!」


うわあああーーーきた!!!ついにきた!!!
一気に緊張・・・


術衣に着替え、母と主治医とナースさんと、歩いて4階の手術室に向かう。


手術室のフロアの前。
ここで母とは少しの間お別れ。
心配そうに私を見る母に
「行ってきまーす(^ω^)ノシ」と手を振って別れた。



「ごめんねー前の人の手術が押しちゃって・・・
 こんな時間に手術始めるのってなかなかないよー。」


私が緊張しないように明るく振舞ってくれるN先生と
軽く雑談しながら紙の帽子をかぶる。


ドキドキしながら手術室に入ると
室内は意外と広くて明るかった。
そして周りにはたくさんの種類の機械。
真ん中にベッド、そのすぐ上にはまあるいライト。
うわーーードラマみたい(゚Д゚)


「じゃあベッドに寝てくださいねー」


高いベッドによじ登って仰向けに寝る。
私の周りで数人の医師やナースが忙しく動き回り
テキパキと手術の準備をしている。
あっという間に術衣を脱がされ、毛布を掛けられ、
心電図やら酸素マスクやらいろんなものを体に付けられた。


この間、5分。仕事が早い。



先「緊張してる?」


て「いやもうめっちゃ緊張してますやばいです」


先「だよねぇ~。でも大丈夫ですよ。
  気付いたらもう終わってるから^^
  じゃあ、眠くなる薬入っていきますねー。

  ・・・・・どう?ぼんやりしてきた?」


て「うーん・・・あんまり・・・」



すると、酸素マスクから独特の匂いのガスが流れてきた。


先「ではゆーっくり深呼吸してくださいねー」


スーーーハーーー
スーーーハーーー
スーーー・・・・・



ここでプツッと意識がなくなった。



**********************************




「・・・・・テルコさーん。
 手術終わりましたよー。」



遠くで声が聞こえて、左肩を揺さぶられた。
意識が朦朧として目が開けられない。
あ・・・私、手術したんだった・・・


「・・・うっ!ゲホッ!!!」


喉の強烈な違和感で咳き込むが、うまく咳き込めない。
そっか、喉まで管入ってるんだった・・・苦し・・・


「ゴホッ!オエッ!」


「よし、意識戻りましたね。じゃあ管とりますねー。」


口に入ってた管を抜かれると、喉の痛みでさらに咳き込む。
と同時に、急激な吐き気。
なにこれ気持ち悪・・・


嘔吐。


しかし昨日からの絶食で胃の中はからっぽなので
吐きたくても胃液しか出なくてとにかくツラい。
胃液も吐き切り何も出なくなっても
体は何かを吐き出そうとして、何度も全身に力が入る。


「うーん、吐き気ひどいねぇ。吐き気止め入れようか。」


点滴から吐き気止めを注入。
すると今度は(・・・さ、寒い!!)
体が寒さでガタガタ震えだした。


「あぁー寒いね。寒いよね。」


誰かが毛布をもう一枚かけてくれ、体をさすってくれた。
吐き気と寒さで体の震えが止まらなくて、しんどかった。



しばらくすると
「じゃあ様子見ながらゆっくり部屋に戻ろう」とベッドが動き出した。
うわーーーベッドが動くとふわふわ感が増して余計に気持ち悪い。


遠くで「ありがとうございました」と、母の声が聞こえた。
あ・・・お母さんだ・・・遅くまで待ちくたびれたよね。
いろいろごめんね。ありがとう。



気付いたら病室に到着していた。


ここでも血圧を測ったり、採血したり、
私の周りでナースさんが忙しく動いてるのがわかる。
私はまだ吐き気が治まらず、ここでも何度も吐いてしまった。
ナースさん、忙しいのにごめんなさい・・・


麻酔が効いている間は、枕を敷いてはいけないらしく
枕なしで寝るのはとても寝心地が悪かった。
少しずつ、おなかにも痛みが出てきた。


そして、ふと気づくと

右腕には点滴の管
左手には酸素を測るクリップが挟まれ
胸には心電図のコード
下半身には尿管がささり
両足は血栓予防の包帯と靴下でぎゅうぎゅうに締められ
ポンプに繋がれていた。


身体中が管だらけ。


そして今度は、体が熱くなってきた。
熱で汗が流れ、身体中管だらけで身動きがとれない中
朦朧としながらただただ暑さと吐き気と痛みに耐えるしかなかった。
これ、本当にキツイ・・・。



ナースさんが帰って部屋が静かになり、
1人でいろんなものと戦っていると


「落ち着いた?じゃあ私、そろそろ帰るよー」


と、耳元で声が聞こえた。

この時に初めて、母がずっとそばにいてくれてた事に気づいた。
あぁ、こんなに遅くまでいてくれてたんだ・・・
ごめんね(´;ω;‘)ありがと。
ホテル帰ってゆっくり休んでください・・・


朦朧としていたので返事はできなかった。



その後本当に1人になり、うなされながらウトウト。
しかし、1時間毎にナースさんが私の状態と点滴を確認しにくるので

その気配で目が覚め、その度にオエーッ。
身動きがとれないままウトウト⇔ナースに起こされ嘔吐を繰り返し、

朝までほとんど眠れなかった。


痛み・めまい・吐き気・暑さ・身体中の管・寝心地の悪さと戦うこの時間は
本当に長くて、とにかくキツくて心細くて、地獄のような時間でした・・・



***************************



しばらくすると突然、部屋がパッと明るくなった。


電気が点いた?
ということは、もう6時?
あぁ・・・やっと朝になったのか・・・
ながーい夜を越えたんだ・・・
やったあぁ・・・・・


安心したとたん、一瞬で深い眠りに落ちた。



(術後日記につづく)