きのうは、ぼくのノートPCの電池がヘタってきて、2時間半しか動かない(涙)なんて、超ローカルな話をしましたが、本日はもうちょい高尚(?)なお話を。
パソコンは年々処理能力が高くなって結構なことですけど、それにともなって、消費電力もどんどん上がって来ましたよね。と同時に、いろんな省電力技術も向上しているので、全体としては許容範囲に収まっているわけですが、それも、それほど遠くない未来には限界に達すると訴えている人もいます。
つまり、コンピューターの消費する電力が大きくなりすぎて、それ以上、計算能力を向上させることができなくなると言うんです。
でもね、ぼくが使っている5年前のノートPCだって、いまだに現役なんだから、コンピューターの能力がこれ以上向上する必要があるの? なーんて思ったら大間違い。コンピューターの能力は、まだまだ、ぜんぜん足りません。
またまた私事で言うと、5年前のノートPCがいまだ現役なのは、Webを見るのと、メールのチェック。それに表計算を使った事務処理に、文書の作成なんて軽い処理にしか使ってないから。
そう。重たいデジカメの処理はデスクトップでやってます。ためしに、5年前のノートPCで、1600万画素クラスのデジカメの画像を現像処理してみたら、もー、フリーズしてるんじゃないかというくらい遅くて使い物になりません。
もっとデカイ話をすると、たとえば気象庁が天気予報に使っているスーパーコンピューターは、何百億円もするわけですよね。でも、このままコンピュータの能力が向上し続ければ、いつかは数百万円のコンピューターでも、充分な精度の天気予報ができるようになるかもしれない。
というわけで、いまのコンピューターの能力は、まだまだ低すぎるわけです。
が!
電力の問題を克服しないと向上が見込めないとなると、えらいこっちゃですよね。
そこで、いま全盛のデジタルコンピューターじゃなくて、アナログコンピューターに注目してる人がいます。いまのデジタルコンピューターは、ブール論理にもとづいて、電荷を無理やり0と1に置き換えてるから電力を無駄に消費するんだとか。
それが、アナログコンピューターなら、無駄な電力を使わずにすむんだそうですよ。
アナログのコンピューター?
むかしの人は知ってるらしいですけど、抵抗器やコンデンサーを組み合わせたコンピューターがむかしはあったそうなんですよ。へー、そうなんだ。
そういうアナログ回路のコンピューターを、現在の技術でチップとして集積して作ってしまおうということのようですよ。温故知新ってやつですな。
が!
アナログコンピューターには問題がいくつかあって、速度が遅いとか、装置がでかいとか、ノイズに弱いとかとか。まあ、そういうのは現代の技術と未来の技術で克服できるでしょうけど、どうも、本質的に「いい加減」なんだそうです。
えーと、つまり、デジタルのコンピューターは、いつも正しい答えを出すわけですけど(じつは、そうでもないんだけど、まあ原則として)、アナログのコンピュータはですね、もともと不正確なんだそうです(苦笑)。
不正確なコンピューターなんて使えるのかと思いますけど、少々精度が低くてもいい分野(画像のレンダリングとか)には使えるんじゃないかと言われています。
おもしろいですよね。いい加減なコンピューターって。愛着が湧きそうな気がするのはぼくだけでしょうか(笑)。