TERU探偵事務所物語1 第18話 | TERUのブログ

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つれづれに

わたしは洋子のマンションを出ると、サミュエル・L・ジャクソンに似た警官を呼び出した。

『洋子はいないそうだな』

わたしが状況を説明する前に、サミュエル・L・ジャクソンに似た警官が言った。さっきの年配の警官から報告が入っているらしい。

「ああ、もぬけの空だ。だが重要な証拠を見つけた」

『証拠?』

「洋子の部屋に、部長とデートしている写真があった」

『お、おいおい、洋子の部屋に入ったのか?』

「落ちてたんだ」

『どこに?』

「ドアの前に」

『あのな、そんな嘘を信じるバカがどこにいる』

「じゃあ、詳しく話した方がいいのか?」

『ま、待て。話さなくていい』

警官は急にうろたえた。

『それどころか、証拠を手に入れたことを、オレは聞かなかった。いいな、あんたは、オレになにも話してないぞ』

「もちろんだ。なにも話していない」

わたしは肩をすくめた。警察官にとって違法な行動は即処分を意味する。謹慎ぐらいなら笑い話ですむが、減給ともなると笑ってはいられない。最悪の場合は免職だ。

警察という組織を追い出された連中は、警備員として深夜のビルを一人で見回るか、あるいは、わたしのように探偵になるか、そうでなければ、飲んだくれてアル中になるかだ。わたしの乏しい経験から言って、一番目の警備員をお勧めするが、なぜかアル中になる道を選ぶヤツが多い。まあ、わたしの知り合いだから、そんな連中が多いだけなのかも知れないが……

「とにかく」

わたしは、気を取り直していった。

「洋子が犯罪に関わっているのは間違いないんだ。警戒を強めて欲しい」

『そういうあんたは、これからどうするんだ?』

「横浜でわんこ先生に会うつもりだ」

『わんこ先生?』

「話してなかったか。部長が殺された旅館の、料理の監修者だ」

『その先生が、どう関わってるんだ?』

「わんこ先生と、部長の会社は、餃子の製造装置で取引しようとしていた。わたしの部屋に侵入した山田組は横浜が本拠地だが、わんこ先生の店も横浜にある。加えて、犯行当日の夜、わんこ先生には、完ぺきはアリバイがあった」

『うーむ。つまり決定的証拠はないんだな』

「ない。それどころか、状況証拠としても弱いくらいだ。だが、いまは、わんこ先生しか当てがない」

『わかった。あんたは、あんたで動いてくれ。だがな、いや、まあ言ってもむだかも知れないが、違法行為は慎んでくれよ』

「聞こえないね」

わたしは電話を切った。

またまた電車に飛び乗って、横浜へ向かう。時間を見れば、いつの間にか、もう11時だ。気ばかり焦る。なんどグレースさんのケータイ電話に連絡を入れても、電波の届かないところか電源が切れているとアナウンスされるだけなのだ。

わたしは、中華飯店に着くと、店の中に飛び込むようにして入った。

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「わんこ先生! わんこ先生は!?」

わたしは、店のお姉さんに詰め寄った。

「わわっ! 探偵さん、どうしたの。そんなにあわてて!」

お姉さんは、わたしの剣幕に驚いた。

「説明している暇はない! わんこ先生を呼んでくれ!」

「うぃぃぃ。ここにいるよ」

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わたしはふり返った。そこには、お玉とフライパンを持ったわんこ先生が立っていた。

「わんこ先生! グレースさんがさらわれた!」

わたしは、ズバリ話の核心から入った。駆け引きなどしている暇はない。

「えっ! グ、グレースさんが!」

わんこ先生は、本気で驚いているようだった。

「そ、それは、どういうことなんだ、探偵さん!

「どーもこーも、犯人がグレースさんをさらっていったに決まってるだろ!」

「うぃぃ! あんたは、グレースさんを守ってなかったのか!」

「ぐっ、そ、それは……」

そ、それを言われると辛い。グレースさんの護衛は、探偵料に含まれていないが、わたしには危険を予見することができた。だからこそホテルに移動してもらったのだが、それでも配慮が足りなかったということだ……

ん?

なんでわんこ先生に叱られなきゃいけないんだ。そもそも、わたしはわんこ先生を疑っているのだ!

「ちょっと待て!」

わたしは、わんこ先生に怒鳴った。

「あんたに、そんなこと言われたくない! わたしが、なぜここへ来たか、わかっているだろうに!」

「うぃぃ! なにが言いたいんだ! 人の命がかかってるときに、ラーメンでも食べに来たのか!」

「バカ言うな! グレースさんがわたしに協力していることは、あんたしか知らないんだ!」

「うぃぃ! おいらが、関わってると言うつもりか!」

「違うと言うつもりか!」

「うぃぃ……き、きさまー!」

わんこ先生が、フライパンを振り上げたときだった。

「先生、わんこ先生!」

店のお姉さんが、わんこ先生の腕をつかんで止めた。

「ここお店よ! お客さん、みなビックリね! ケンカなら、どこかほかでやってちょうだい!」

「う、うぃぃ。す、すまん。つい興奮して……探偵さん。こっちへこい」

わんこ先生は、わたしをにらみつけると、奥の事務所に入っていった。わたしは一瞬躊躇したが、毒を食わば皿までだ。思い切って、彼のあとを追った。

とたん。

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「アチョー!」

わんこ先生は、フライパンとお玉を武器に、わたしに襲いかかってきた。

「うわっ!」

わたしは、すんでの所で、フライパン攻撃をよけた。

「やはり、おまえが首謀者だな、わんこ!」

「うぃぃぃ! きーさーまー! まだ言うかーっ!」

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わんこ先生は、姿勢を低くして、わたしの足のスネを狙った。

カーン!

クリティカルヒット!

「あいたーっ! いたたたたたたたっ!」

わたしはあまりの痛さに飛び跳ねた。こ、これは痛い! マジで痛い! 死ぬほど痛い!

「うぃぃぃ。正義は勝つのだ。女性一人も守れない、へっぽこ探偵め!」

「だ、だ、だれが正義だ!」

わたしは足をさすりながら叫んだ。

「山田組のチンピラを頼んで、わたしの事務所に忍び込ませただろ!」

「うぃぃ、山田組だとォ?」

山田組と聞いたわんこは、みるみる顔が赤くなっていった。

「うぃぃ! グレースさんをさらったのは山田組か! くーっ、あいつら、どこまで卑劣なんだ!」

「ま、待て!」

わたしは、まだ足をさすっていた。

「なにをいまさら演技してるんだ。山田組を雇ったのは、あんただろうに」

「うぃぃ、見当違いもいい加減にしろ! 山田組のみかじめ料を断って以来、うちは、ずっと付け狙われてるんだ! それで、おいらをはじめ、従業員一同、みんなで少林寺拳法を学び、自衛してるんだぞ!」

「うそつけ!」

にわかにどころか、絶対に信じられない話だ。

「うぃぃ。こんな嘘ついたって、すぐにバレるだろ! おいら、推理小説のファンだぞ。そんなことよりグレースさんだ。なんとかして助け出さないと! 山田組の事務所に乗り込むか!」

「バカ言うな。殺してくださいって言ってるようなもんだ」

「うぃぃ。そう言うあんたは、どうなんだよ。おいらを疑ってるくせに、一人でここに乗り込んできたじゃないか。もしここが、山田組の隠れ家だったら、どーするつもりだったんだ」

「うっ……」

わんこ先生の言う通りだ。わたしこそ、頭に血が上っていたらしい。

「わんこ先生。あんた、本当に関係ないのか?」

「うぃぃ。天地神明に誓って、おいらは殺人事件とは無関係だ」

「だったら、昨日の行動はなんだ。われわれが出ていった後、すぐに店を飛び出して、対岸の船頭とひそひそ話をしていたじゃないか」

「うぃぃ。あんなの見て疑うなんて、それでも探偵か。あれは、屋形船を出す予定を伝えてたんだよ」

うっ、言われてみればたしかに、屋形船の船頭だった。

「うぃぃ。うちは土日に屋形船出して、横浜の港の夜景を、お客さんに楽しんでもらうんだ。そんなの、調べればすぐにわかることなのに、なんで疑うんだよ」

うっ、わんこ先生から聞いたアリバイの裏を取るのに忙しくて、そこまで手が回らなかった。

「わかった」

わたしは、心の中を見透かされないように、わざと怒ったように言った。

「いいだろう。百歩譲って、あんたの言い分が正しいとしよう。しかし、グレースさんのことを知っているのは、わんこ先生、あんただけなんだ。疑いが晴れたわけじゃない」

それは事実だった。わたしはまだ、わんこ先生を信用できないでいるのだ。

「うぃぃぃ! なんて疑り深いんだ!」

「人を信じやすい探偵がいたら教えてくれ。そいつには、絶対仕事を頼まないから」

「うぃぃ……おいら、ただの推理小説ファンでよかった。こんな仕事してたら、人間不信に陥りそうだ」

「そんなことはどうでもいい」

わたしはタメ息をついた。

「正直言って、もう八方塞がりなんだ。あんたが事件に関与していたら、ここに突破口もあると期待していたんだが、もし本当に、あんたが無関係だとしたら、わたしはこんなところで油を売っている暇はない。だが、そうだとしたら、どこへ行ったらいいのかが、わからない」

「うぃぃぃ。やっぱり山田組に乗り込もう」

「だから、バカ言うなんて。ただでさえ危険なのに、あんたが無関係なら巻き込むわけにはいかないんだ」

「うぃぃ。じゃあ警察に頼もう。山田組のことでいつも相談している、神奈川県警の暴力団対策課の刑事に事情を話せば、なんとかしてくれるかも知れない」

「推理小説ファンのくせに、警察がどんな組織なのかも知らないのかよ」

「うぃぃ。なんで、そーやって悲観的に考えるんだよ! そりゃ、警察がすぐに動いてくれないことくらい知ってるよ! でもほかに頼るモノがないなら、しょうがないじゃないか!」

「なあ、わんこ先生」

わたしは首をかしげた。

「さっきから不思議なんだが、なんで、そんなに熱くなってるんだ? 事件に関係ないなら、グレースさんがどうなってもかまわないだろうに」

「うぃぃ。見損なうな。おいら、こう見えても、少林寺拳法の有段者だぞ。弱き者を助けるために学んだ拳法だ」

「拳法なんて、なんの役にも立たない」

わたしは、またタメ息をついた。

「たとえ、わんこ先生の言葉が真実だとしても、グレースさんの居場所もわからずに、どう戦えと言うんだ。だいたい、相手が拳銃を持っていたらどうするつもりなんだ」

「拳銃の弾は、このフライパンで跳ね返す」

「あのな、漫画じゃあるまいし、フライパンで拳銃の弾を跳ね返せるわけないだろ」

わたしは、だんだん頭が痛くなってきた。推理小説ファンというのは、どこか浮世離れしているらしい。

「うぃぃ。人のことバカにしてる暇があったら考えろ。グレースさんを助ける方法を!」

「まずは、居場所だ」

わたしは気を取り直していった。

「わんこ先生。あんたが無関係だとしたら、犯人は組織ではないかもしれない。緑スーツと洋子の二人だけだとしたら……」

わたしは、そこまで言って考え込んだ。わんこ先生が黒幕だという考えに支配されていて、緑スーツと洋子の二人だけとした場合のことを考えていなかったのだ。

タイミング的に、緑スーツがグレースさんをさらったとは考えられない。すると、グレースさんを連れ去ったのは洋子だ。それも、わたしが緑スーツを追いかけ回しているときにだ。そんなことがあり得るのだろうか?

「待てよ……」

わたしはあることに気がついた。

「なぜ、洋子はグレースさんに、部長とのツーショットを見せたんだ? すだれハゲのオヤジと写ってる忘年会の写真なんて、ふつう見せないだろ」

「うぃぃ。何の話だ?」

事情を知らないわんこ先生が、首をかしげた。

わたしはこの際、わらにもすがる思いで、わんこ先生に事情を説明してみた。推理小説ファンなら、なにか気の利いたことでも思いつくかも知れない。

だが、もしも彼が事件の黒幕なら、とんだ茶番だ。犯人に調査を手伝ってもらうバカがどこにいる。

でもまあ、考え方を変えれば、わんこ先生が犯人グループの一人なら、事情はすべて知ってるわけで、つまり話してしまっても問題ないってことだ。いや、われながら強引な理屈だが……

「うぃぃ。愛憎の果てか……推理小説と言うより、火曜サスペンス劇場だな」

事情を聞き終わったわんこ先生は、苦笑を浮かべた。

「まじめに考えてくれよ」

「うぃぃ。洋子がグレースさんに写真を見せたのは、心の奥底で、だれかに知ってもらいたかったんだろ。部長さんと恋愛していることを」

「だが、グレースさんは、洋子はなんでも話し合える友人だと言っていた」

「うぃぃ。そういう友人に隠している後ろめたさもあったのかも」

「いや、こうは考えられないか。グレースさんは、知っていたんだ。洋子から聞かされていたんだよ。部長との関係を」

「うぃぃ。でも知らないって言ってたんだろ?」

「彼女は、友人をかばっていたんだ」

「うぃぃ。それで自分が犯人にされたら、困るじゃないか」

「そう。部長の死体を発見したとき、彼女は洋子を疑ったに違いない。だから、警察が自分を疑っている間に、まず、洋子に確かめたかったのだろう。もちろん洋子は否定した」

わたしはそこで言葉を切った。

「うぃぃ。それでグレースさんは、洋子を信じたって言うのか?」

「だろうね。だれだって、友人のことを疑いたいとは思わない。とにかくグレースさんは、洋子さんを信じて安心した。そして、友人が犯人でないなら、自分の容疑を晴らしても問題ないと考えて、わたしの事務所のドアを叩いた」

「うぃぃ。それで、それで? やっと、推理小説ぽくなってきたぞ」

わんこ先生の目が輝いてきた。

「だーかーらー!」

わたしはこめかみに血管を浮かばせた。

「これは、映画でもテレビドラマでも、まして三文作家の小説でもないって言ってるだろ!」

「うぃぃ。いいから、推理を続けてくれよ」

「ったくもう」

わたしは首をふってから続けた。

「ところが、わたしは独自に、緑スーツと洋子の関係を突き止め、洋子が事件に関係していることを、グレースさんに報告した。グレースさんは、友人が疑わしいことに当惑したが、あれは、洋子が自分に嘘を付いていたことへの当惑だったのだろう。そして、もしも洋子が犯人なら、自分は友人として、どうするべきかと考えていたに違いない」

「うぃぃ。でもグレースさんは、とてもしっかりした女性に思えたぞ。あの人は、犯罪を見て見ぬふりなんかできる人じゃない。おいらの人を見る目はたしかだぞ」

「そうだ。だからだよ。だからこそグレースさんは、洋子が犯人なら、自首を勧めるのが友人としてやるべきことだと思ったはずだ」

「うぃぃ、そうか! 洋子にさらわれたのではなく、洋子に会いに行ったのか!」

「ああ。ホテルのフロントに鍵を預けなかったのは、わたしに外出を知られたくなかったからだろう」

「うぃぃ。待てよ、だったら緑スーツは何者だ? ヤツはどういう役割なんだ?」

「実行犯だ。部長を殺したのは彼だ」

「うぃ? 緑スーツが?」

「おそらく、部長を恨むようになった洋子が、自分に恋心を寄せている緑スーツに、部長の殺害を持ちかけたのだろう。セクハラで悩んでいるとか、嫌がらせされてノイローゼで死にそうだとか、うまいこと言って、緑スーツをその気にさせたのだと思う。だが、緑スーツが殺人まで犯す決意を固めたのは、洋子に甘い餌をちらつかされたからだろう」

「うぃ、甘い餌?」

「付き合ってもいいと言われたんだよ。二人がデートしていたのは、洋子が緑スーツに払うべき報酬だったというわけだ」

「うぃぃ! 緑スーツは、洋子と付き合いたくて、その手を血で染めたのか!」

「手を血で染めるか。さすが推理小説ファンだな。文学的表現をするじゃないか」

わたしは、緑スーツが、必死の形相で、部長を殴り殺すところを想像した。

「恋に理屈はいらないと言うが、それが事実なら、狂気にも変わることもあるのだろう。洋子は部長に、緑スーツは洋子に……この、二つの愛が交錯したとき、狂気が生まれた」

「うぃぃ。なんだよ探偵さん、あんたこそ文学的じゃないか。それにあんた、冷静になれば冴えてるぜ。本物の探偵みたいだ」

「本物の探偵だ!」

「うぃ、冗談だ。それより、これからどうする?」

「問題はそこだ」

わたしは、タメ息をついた。

「グレースさんが、洋子と会う約束をしてホテルを出たころ、わたしは緑スーツを追いかけて、取り逃がしたところだった。緑スーツは、すぐに洋子に連絡を入れた。共犯がバレたことを聞いた洋子は、グレースさんを監禁することにしたのだろう」

「うぃぃ。グレースさんを監禁してどうするつもりだ?」

「逃走までの、時間稼ぎだと思う。彼女を自由にしておいては、わたしか、あるいは警察に事情を話されてしまう」

「うぃぃ。なるほどな。問題は監禁されている場所だ。どこだよ?」

「それがわかれば苦労しないが……」

「うぃぃ。推理小説では、こういう場合、犯人は地の利のある場所を好むぞ」

「あのな、何度小説と一緒にするなと言わせれば気が済む――いや、待てよ。ひょっとすると」

わたしはそこで言葉を切った。

「うぃぃ。なんだよ探偵さん。最後まで言ってくれよ。気持ち悪じゃないか」

「地の利だよ。それは、あり得る。距離も近いし、人が簡単に入れないという条件も満たす場所があるんだ」

「うぃぃ。なんだよ、一人でわかった顔しないで、教えてくれよ!」

「お魚センターの近くに、ヨットハーバーがある。緑スーツの店は、高級ショップだ。ヨットを持っていたとしても不思議じゃないし、ヨットハーバーなら、会員以外の人間は入れない」

「うぃぃ、そこだ! そこに違いない! いますぐ行こう!」

「お、おい、わんこ先生、あわてるなよ」

「うぃぃ。あわてる乞食はもらいが少ない……じゃなくて! 善は急げだ!」

「ヨットハーバーには、簡単には入れないぞ」

「うぃぃ。陸から入れないなら、海から入ればいい!」

「まさか、ヨットを持っているのか?」

「うぃぃ。ヨットじゃないけど、船ならある。探偵さん、行くぞ!」

わんこ先生が、店を飛び出していったので、わたしもあわてて彼のあとを追った。

一抹の不安はあるが、わたしの心の声が、わんこ先生を信じてもいいと言っていた。それに、わんこ先生が船を持っているなら、いまは彼に頼るしかないのだ。

そう。いまは、グレースさんを助けることしか考えられないのだ。




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やっと、推理らしい推理を披露したTERU!
だが、グレースを無事に救うことはできるのか!

次回の、TERU探偵事務所物語を、お楽しみに!


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この物語はフィクションです。
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