(1話目のまとめ)
テラの会の活動のため、ベトナムのハノイに来た。
飛行機でタイ人のCAにいやされ、やっとホテルにつく。
とってもからだの大きなお兄さん。
背はそんなでもないんだけど、二の腕とか、肩とか、ボディビルダーみたい。
その人は、受け付けだった。
デスクをはさんで、ホテル代を払う。
むずむずと何かいいたそうな、お兄さん。
私たちが立ちかけると、
「ハノイ観光ツアーはどうですか?」
だって。
センセイは
「私たちは活動に来ましたので、観光はいいです」
といって断る。
観光ももちろん楽しいけれど、慰霊や衣服支援は、とても体力を使うんだ。
だから、なかなか観光までは、できない。
ハノイの近くには、いろんな観光名所があるので、旅に行った人はぜひ足を伸ばしてみて下さい。
ハノイはとっても暑い。
ただ座ってるだけでも汗がたらり。
筋肉マンのお兄さんは、もうTシャツも着ていられなくて、上半身はだか。
部屋は二階で、アンティークのつくりつけが素敵な、いい部屋。
清潔なシーツにくるまって、つぎの朝まで夢心地。
あさ、6時半に目がさめた。
よーし、散歩がてら、ハノイのみなさんに、おみやげを配って歩くぞ!
荷物の中から、新品のミニカーを取り出し、バッグにつめて、レッツゴー。
ハノイの皆さんは、とても健康志向で、公園に集まって体操してる。
お年が上の女性たちは、扇子をもって太極拳。
若い男の人たちは、ダンベルもって筋トレに余念がありません。
腹筋したり、走りまわったり。
それがもう、並みの気合じゃないのです。
腹筋はものすごい高速。こめかみに青筋が立ってそう。
走りこみも速い速い。
健康増進という域をこえて、ほとんど、「開戦準備」みたいだなあ、と頼もしく眺めた。
さてそんな人たちでいっぱいの公園をはなれ
下町にいってみた。
子供たちが家の前でものを売ってる。学校に行く前に、ひともうけするのかな。リアル、お店やさんごっこ。あ、ごっこじゃないか。
その小さな男の子に、センセイがミニカーを渡そうとした。
すると、首をふって、いらない、だって。
あれ、と思って近くの女の子にぬいぐるみを渡そうとしても
やっぱり受け取らない。
こういうのは、はじめて。
子供ならミニカーやぬいぐるみには、とびつくのが普通だったのに。
もしかして上から目線の、イヤな外国人になってないかな、と心配になってきた。
渡したものを受けてくれないのは、渡そうとしたものを横から盗まれるより、心がいたみます。
ハノイの人のプライドを傷つけてしまったかな・・・
けっこう落ち込みました。
それでも、親御さんといっしょの子供なら、親御さんが「いい」といえば、受け取る。
つまり、親の言いつけをよくきく、しつけの厳しい子たちみたい。
立派なことだなあと、思った。
おもちゃもぬいぐるみも、バッグの中身はほとんど減らなかったけど、途中で喫茶店によって、ちょっとお休み。
喫茶店といっても、プラスチックのいすと、低いテーブルがあるだけの、簡単な店のつくり。
そこで給仕をしている女の子たちは、みんな高校生ぐらい。
すごくきびきびしていて、注文が来たら、すぐ動く。
私たちは、ベトナム式コーヒーを頼んだ。
一杯30円もしなかったんじゃないかなあ。
ガラスのコップの上に、アルミ製の抽出器をのせて、ぽたりぽたりと一滴ずつコーヒーの落ちるのを、じっと待つ。
その待つあいだが、せわしないハノイ市民の、心の余裕になっているよう。
一生懸命働くけれど、コーヒーの落ちるあいだくらいは、仕方ない、ちょっと休もうか、みたいな。
落ちきったコーヒーはとっても濃ゆい。
アメリカンが好きなセンセイは、お湯をもらって、割って飲んでる。
ぼくはコンデンス・ミルクをいれて、純ベトナム式に挑戦。
やっぱりとてもおいしかった。
ベトナムのコーヒーは、カンボジアにも輸出されていたり。
日本にも、なんと六本木交差点に、ベトナムでいちばん売れているコーヒーチェーン店が、出店してた。
今もあるのかな。
そこで女の子たちに、ベトナム語でありがとう、を教わったけれど、何回発音しても、通じなかった。
「カームオン」みたいな感じだけど、「オ」に「エ」が混じってる感じで、とってもムズイ!
あきらめて終了。
ハノイの皆さんはなかなか、一筋縄ではいかないね、と2人で話しあい、次なる作戦を練るために、ホテルへもどった。
(ゆる~くつづく)