タイ東北部イサーンの奥地、ウボン。街中には福祉施設がいくつかある。ここは孤児院。
イサーンときいて分かる人、どれくらいいますか。
多分、分かる人はある程度タイが好きな人だ。
イサーンとはタイ東北部の、ラオスやカンボジアとも
接するあたりのこと。
貧しい農村が多く、いまのタイ政権を支える大票田
でもある。
われわれが訪れたときは、まさしくその選挙の日だった。
イサーンのウボンはそのあたりでは一番の都会。
一通り、都会的なものがそろっている。
銀行、お役所、ペット心療所、某ア●ウェイの支店まであった。
そんな中に、孤児院があった。
私たちの訪れたときは、子どもたちは、それぞれ小学校や、
高校、大学などに行っていて、いなかった。
お手伝いの女性が接してくれた。
これが看板。タイ語を読める人ならすぐ分かるだろうけど、
”ムゥニティ デックガンプラー イサーン”
とある。
つまり、イサーン孤児施設、くらいの意味。そのまんまだ。
名前というより、どんなところか、表示しているような感じ。
で、これはタイ特有のことなのかもしれないけど、
こういった施設の出費者は、じっさいにここの卒業生
だったりする。
一生懸命勉強して、政府筋の要職についた人が、
この施設の出資者にして代表者のようだ。
上の金縁の女性が、施設の代表にして出資者。この施設出身である。
写真を見てもらえばわかるけど、女性なのだ。
つまりスーパーウーマンなわけです。
孤児として施設で育ち、優秀な成績で有名大学を卒業された。
その方が、後輩たちを保護し、同じように社会で生きる力を
つけさせよう、という施設のようだ。
国によって、施設や福祉のあり方も多様なのだ。
この施設は私立で政府からの支援は受けていない。
タイについて、一般的に言われるのは、中所得者層は
育ってきているけれど、社会福祉には関心が薄いとされる。
みんなで税金を出して、社会的弱者の生活を底上げする、
という考えになかなか至らない。
というのはタイ人の特徴として、上座部仏教徒が
圧倒的多数を、占める、というのがある。
上座部仏教は、救いはあくまで個人的な問題。
来世にいい生まれ変わりをすることや、瞑想によって
悟りを得ようというような、考え方が強いらしい。
日本でも同じではあるのだけど、やはり社会福祉を
さいしょにはじめるのは、キリスト教関係みたい。
宗教からはじまった福祉が、やがて社会的にその
必要性をみなが認識して、国としての事業になっていく、
というのはだいたいどこでも一緒みたい。
この施設みたいに、タイでは、自分にとって
関係が深いところにお金やチャンスをまわす、といった
傾向にあると、いってもいいかもしれない。
職員の方も、「いい人がやる」といった意識であり、
給料はもちろん非常に安いし、労働環境も決して
よくない。
その代わり、高所得者用の、病院やいわゆる老人ホームの
ようなところは・・・
あんまりいっていいことじゃないけど、まるでタージマハールの
ような、いわば宮殿というか・・・
遺産相続税とか固定資産税がないから、こうなるのかな???
イサーンは、その中でも、貧困層としてもはや固定された
ような位置にあって。
近年続発する、タイの反政府デモなんかも、その構造と
無関係じゃないわけ。
自分もタイの全てを見たわけじゃないし、目にすることが
できたのは、ほんの一部だけだから、あんまり
やたらなことは、言わないことにしとこ。
次は、同じウボンの街中にあった、障害者の施設のことでも
お話しさせていただこうかな。
(つづく)
(最近PCのハードディスクが、ねずみみたいにキュキュキュと鳴くようになりました。いきなりシャットダウンしたりもします。そろそろ、このPCも恍惚の世界へいくのかもしれない)