中学受験でるでるシリーズ 明治時代 | 寺子屋楠 『生涯教育コンサルタント』楠木誠治の       教育お悩み相談所

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明治時代(1868年~1912年)

みなさん、こんにちは。今日は日本の歴史の中でも大きな変化があった明治時代(めいじじだい)についてお話しします。この時代は、日本が大きく変わり、現代の日本の基礎が築かれた時期です。小学生でもわかるように、わかりやすい言葉で説明します。

明治維新と新政府の誕生

明治維新

明治維新(めいじいしん)は、1868年に始まった日本の大改革のことです。この改革により、江戸時代の幕府(ばくふ)が終わり、天皇(てんのう)を中心とした新しい政府ができました。1867年に15代将軍徳川慶喜(とくがわよしのぶ)が大政奉還(たいせいほうかん)を行い、政権を天皇に返しました。これが明治維新の始まりです。

戊辰戦争

新しい政府を作るためには、旧幕府軍との戦いが必要でした。これが戊辰戦争(ぼしんせんそう)です。1868年から1869年にかけて行われ、新政府軍が勝利し、日本全土で新政府の支配が確立されました。

明治政府の誕生

新しい政府は、明治天皇(めいじてんのう)を中心に作られました。明治天皇は、1868年に東京に遷都(せんと)し、ここで新しい時代が始まりました。政府は、政治や経済の改革を進め、日本を近代的な国に変えようとしました。

社会の大改革

廃藩置県

明治政府は、日本全国を統一するために、旧藩を廃止し、(けん)を設置しました。これを廃藩置県(はいはんちけん)といいます。1871年に行われ、全国が政府の直接支配下に入りました。これにより、地方の大名(だいみょう)たちは、政府の役人になりました。

地租改正

政府は、財政を安定させるために地租改正(ちそかいせい)を行いました。これは、土地に対して税金をかける制度です。農民たちは、収穫量に応じた年貢(ねんぐ)ではなく、土地の価値に基づいた税金を払うことになりました。これにより、政府は安定した収入を得ることができました。

学制の導入

教育の普及も重要な改革の一つでした。1872年、政府は学制(がくせい)を公布し、全国に学校を設置しました。これにより、子どもたちは誰でも学校に通い、読み書きや計算などの基礎教育を受けることができるようになりました。教育は、日本の近代化にとって非常に重要な役割を果たしました。

産業と経済の発展

富国強兵

政府は、「富国強兵」(ふこくきょうへい)というスローガンを掲げ、経済を発展させて国を強くしようとしました。これには、産業の発展と軍備の強化が含まれます。産業の発展には、鉄道の建設や工場の設立が含まれます。特に、富岡製糸場(とみおかせいしじょう)などの製糸業が発展しました。

殖産興業

産業の発展を促すために、政府は殖産興業(しょくさんこうぎょう)政策を推進しました。これは、新しい技術や工場を導入し、産業を育成することを目指しました。外国から技術者を招き、新しい技術を学びました。これにより、日本の工業が発展し、経済が成長しました。

鉄道の開通

交通の発展も重要でした。1872年に、初めての鉄道が新橋(しんばし)から横浜(よこはま)まで開通しました。これにより、人々の移動や物資の運搬が便利になり、経済活動が活発になりました。鉄道は、その後も全国に広がりました。

政治の発展と憲法

自由民権運動

明治時代には、国民の権利を求める自由民権運動(じゆうみんけんうんどう)が起こりました。人々は、言論の自由や選挙の実施などを求めました。この運動は、政府に対して憲法の制定や議会の設立を要求しました。

大日本帝国憲法

1889年、政府は大日本帝国憲法(だいにほんていこくけんぽう)を公布しました。この憲法は、ドイツの憲法を参考にして作られました。憲法の制定により、日本は立憲君主制(りっけんくんしゅせい)の国家となり、帝国議会(ていこくぎかい)が設立されました。議会は、国会議員が選ばれて国政を議論する場です。

内閣制度の導入

1885年には、政府は内閣制度(ないかくせいど)を導入しました。これにより、内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)が政府のトップとして行政を行うことになりました。初代内閣総理大臣は伊藤博文(いとうひろぶみ)です。

外交と戦争

日清戦争

日本は、近代化を進めると同時に、アジアでの勢力拡大を目指しました。1894年、日清戦争(にっしんせんそう)が始まりました。この戦争は、朝鮮半島を巡って日本と中国の(しん)との間で行われました。日本は勝利し、1895年の下関条約(しものせきじょうやく)で、台湾(たいわん)と澎湖諸島(ほうこしょとう)を獲得しました。

日露戦争

その後、日本はロシアとの対立も深まりました。1904年、日露戦争(にちろせんそう)が始まりました。この戦争も日本が勝利し、1905年のポーツマス条約(ぽーつますじょうやく)で、韓国(かんこく)に対する支配権や南満州(なんまんしゅう)鉄道の利権を得ました。これにより、日本は国際的に強い影響力を持つ国となりました。

社会の変化と文化

文明開化

明治時代には、「文明開化」(ぶんめいかいか)というスローガンのもと、西洋文化が取り入れられました。これは、衣食住や生活習慣が大きく変わった時代です。例えば、洋服を着る人が増えたり、ガス灯やレンガ造りの建物が登場したりしました。

教育の普及

教育も大きく変わりました。政府は、学校教育を普及させるために、小学校(しょうがっこう)や中学校(ちゅうがっこう)を全国に設置しました。また、帝国大学(ていこくだいがく)などの高等教育機関も設立されました。これにより、多くの人々が学ぶ機会を得ることができました。

文化と芸術

明治時代には、文学や芸術も発展しました。夏目漱石(なつめそうせき)や森鷗外(もりおうがい)といった作家が登場し、多くの名作を生み出しました。また、西洋の影響を受けた洋画(ようが)や洋楽(ようがく)も広まりました。これにより、日本の文化が多様化しました。

まとめ

明治時代は、日本が大きく変わった時代です。明治維新により、新しい政府が誕生し、社会や経済、政治の大改革が行われました。富国強兵殖産興業地租改正などの政策により、産業が発展し、経済が成長しました。また、大日本帝国憲法の制定や内閣制度の導入により、近代的な政治体制が整えられました。さらに、日清戦争日露戦争を通じて、日本は国際的な地位を高めました。

明治時代は、現代の日本の基礎が築かれた重要な時代です。皆さんも、この時代の出来事や人物について学び、日本の歴史を深く理解してください。