「お預かりしていたぐい吞、全部焼けましたよ」
信楽の高名な先生から頂いた土で成形した自作を、今回はそのご子息がご自身の作品と一緒に焼いてくださったのです。
穴窯の限られたスペースです。
それぞれの底に3個の目土を着け、それぞれの置く場所を考えてくださる。本当にありがたいことです。
「土あげるから作っといで」と先生に言っていただいて8年になります。
その前の陶芸教室のような所も含めると多分200個以上作ってきて、やっと自分の作りたい2つの形が見えてきた気がしています。
1つは、筒形の胴を少し押し広げた自分なりの形です。
「押し広げた作品は力強い」と、確か陶芸雑誌で読んだ先生のお言葉が啓示です。
いいお酒をじっくりと楽しめる器だと自陶自賛?です。
もう1つは、別の高名な先生の黒茶碗の形です。
「この形でよい」とその先生に言っていただけました。
黒茶碗は全体が丸みを帯びていますが、信楽焼なのだからと意識して硬い線も入れています。