2月の読書会『さかなは さかな』レポート④ | 寺田真理子オフィシャルブログ

2月の読書会『さかなは さかな』レポート④

2月8日(木)に開催した読書会のレポートをお届けしています。

 

2月の読書会『さかなは さかな』レポート①はこちらをご覧ください。

2月の読書会『さかなは さかな』レポート②はこちらをご覧ください。

2月の読書会『さかなは さかな』レポート③はこちらをご覧ください。

 

 

「保育士をしていたときに読んだことがあり、今よりエネルギーが低い状態だったため、『なんて残酷な本なんだ』と思った。このままここにいろと言うのか、と。子ども向けの本なので、羽がついて飛んでいけるようになったという展開になるのかと思いきや、衝撃だった。しばらく読まずにいた。だが、数回読むと、悲壮感がなくなった。決心して外の世界に出てみたことによる納得感がある。今までと同じ場所にいるけれども、行動したからこその納得感がある。あきらめではなく納得のうえでのことと思うと、救いがある。他の人も言ったように、自分も挑戦をし続けたい。体調不良な毎日で、今も頭痛がガンガンしながら、健康の人と違う生活をしないといけない。魚の気持ちと照らし合わせて、そこにもう少し救いが欲しいと思う。どんな救いかと言うと、挑戦して空気を吸ったことで、違う能力が発達したとか。能力がちょっとでも身について、何か役に立ったとか。選択の自由を実感できたということだけでなく、日々の中で何か役立つようなことがあると救いになる」

 

「子どもたちが読むと、魚が想像するシーンで、『魚の人間だねー!』などと言っている。『そうだよね。魚は魚だよね』と、入っていける。『ハッピーエンドだけではない。こういう結末もある』と伝える本として使える。子どもは意外と受け容れられる。4~5歳だからかもしれないが」

 

「レオ=レオニの作品には、挑戦して、意図したのとは違う形で終わるものが多い。わかりやすいハッピーエンドではない。だからこそ響くし、自分の状況やタイミング次第で受け取り方が変わる」

 

「それぞれの感想が興味深いので、感想を聞いたうえでまた読んでみたい」

 

「訳し方がとても良い。中に入っていける。自分が体験しなくては、聞いているだけではわからない。本当に外に出て体で感じたことが実になる。生きる道になる。ひと回り大きくなれる。色合いがすごくきれいで、とてもほのぼのとしている。色合いによって、ふわっと心が温かくなる。日本人の色合いとは違い、メルヘンだ」