『認知症ケアの倫理』第23回読書会レポート② | 寺田真理子オフィシャルブログ

『認知症ケアの倫理』第23回読書会レポート②

2023年8月10日(木)に『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』の第23回読書会を開催させていただきました。ご参加のみなさま、ありがとうございました。以下にレポートをお届けいたします。

 

第23回読書会レポート①はこちらをご覧ください。

 

 

「ケアマネになる前は、介護の仕事で強制的にひどいケアをしていたのではないかと反省している。自分がされたらどうだろうかと思う。食後に入れ歯を外して洗わなければと思い、『口開けて』と言って外そうとしていた。もうちょっとやり方があったのではないかと今振り返って思う」

 

「何事に関しても、自分だったらどうするだろうかと考える。もし強制する立場だったら自分はどんな対応をするだろうとか、もし病気をしたらどんな病人になるだろうと考える。5年前に亡くなった兄は、元気な時には頑固だったが、病気になってからはこちらの言うことよく聞いてくれたし、看護師にも素直に対応していた。がんで痛み止めを打っていて、しんどかったと思うが我慢していた。仏のようだった。自分もそうなりたい。日々そのように訓練していれば、無意識でしか行動しなくなってもそのようにできるのではないか。迷惑をかけたくないという思いがある。こちらがわがままだと看護するのも大変だろう」

 

「特養で介護職をしているが、お風呂に入らなくても、食べなくても、歯磨きをしなくても、なるべく強制したくない。ショートステイの利用者が夜に『帰りたい』と言う時に、はぐらかすのではなく、なぜ帰りたいのかを考えていくことが大切だ。『子どもがお腹が空いているから』と言うなら、最近の写真を見せて『こんなに立派になられましたよ』と言うことで安心するだろうし、戸締まりを気にしているのなら、戸締まりをすることで解決できる。家族に連絡が行っていないのではと心配しているのであれば、『連絡がつきましたよ』と言って安心してもらえる。だが、それでも『帰りたい』と言う方の場合、『0時だからバスや車がない』と言っても『タクシーを呼んで』と言う。昼間なら帰すことができても、夜中の0時に独居には帰せないので、結果的に強制することになる」

 

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【認知症の介護のために知っておきたい大切なこと~パーソンセンタードケア講座~】

開催日:2023年8月18日(金)14:00~15:30

会場:オンライン

参加費:2,200円(税込)

主催:全国コミュニティライフサポートセンター

詳細・お申し込みはこちらです。

Peatixからもお申込みいただけます。

 

※認知症ケア専門士単位(1単位)も取得していただけるよう申請中です。

 

 

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