『認知症ケアの倫理』第18回読書会レポート② | 寺田真理子オフィシャルブログ

『認知症ケアの倫理』第18回読書会レポート②

2023年3月9日(木)に開催した『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』第18回読書会のレポートをお届けしています。

 

第18回読書会レポート①はこちらをご覧ください。

 

 

続いて、109ページの「生活の質」について考えました。ご自身にとって生活の質とは何か、どんな時間を大切にしているか、何が欠けると生活の質が損なわれると感じるか等、参加者のみなさまにお話を伺いました。

 

「本を読める時間と文章を書く時間が欠かせない。読み書きができる時間があることが自分にとっては大切。他のことにはそれほどこだわらないので、たとえば食事なら同じものを何日も食べ続けても苦にならない。人によっては食にこだわりがあって、おいしいものを毎日食べることが生活の質にとって欠かせないのかもしれないが……」

 

これに関連して、『死ぬことと、生きること』に登場する読書好きな女性のエピソードをご紹介しました。

 

“彼女は読書が好きな方でした。それでホスピスのボランティアさんたちが図書館に行って本を借りてきて、いつも彼女の枕元には本が並んでいました。やがて体力はさらに低下して、本を持つ力がなくなってきたものですから、書見台に本を立てかけて読むようになりました。さらに、手でページをめくるのも疲れてきてしまった。それでも「本を読みたい」という彼女の思いに応えるために、ボランティアさんたちは本を一ページずつコピーして彼女に渡すようになりました。コピーした一枚の紙なら持てるので、それで読書を続けていた。”

 

こういう形で自分の望みに寄り添ってもらえるならば、生活の質も保てると感じました。

 

 

 

 

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【認知症の介護のために知っておきたい大切なこと~パーソンセンタードケア講座~】

 

開催日:2023年4月20日(木)14:00~15:30

会場:オンライン

参加費:2,200円(税込)

主催:全国コミュニティライフサポートセンター

詳細・お申し込みはこちらからお願いいたします。

Peatixからもお申込みいただけます。

 

※認知症ケア専門士単位(1単位)も申請中です。

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