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目時裕美ブログ「Happy Drink Life」

海外・日本のお酒に関する情報、主催するイベントやセミナーなどをご紹介。
国内外のおすすめのBARや、レストラン、リカーショップもアップしていきます。

私のお守り🌞🌙
太陽と月のモチーフに、なぜか昔からずっと惹かれてしまう。

酔っ払ってなくしたり😂
イベントで落としたりもしたけど、
不思議とちゃんと戻ってくる。

メキシコでは、先住民文明の時代から
太陽は「生命・再生・エネルギー」
月は「女性性・癒し・魂の導き」
の意味をもち、この2つは、対立ではなく“世界のバランス”を保つペアの存在です。

さらに、太陽と月が重なるモチーフは
「光と影」「強さと優しさ」「動と静」
相反するものをひとつに受け入れて進む、という意味も持っているそうです。

どちらかだけじゃなく、
どちらもあって“今の自分”でいられる、そんな感覚。
だから惹かれたのかもしれません。

今回の旅では、
バロネグロの壁掛けと、持っている指輪とお揃いのセルヒオ・ブスタマンテのピアスを購入。
バロネグロは……どうか割れずに持ち帰れますように🙏

#太陽と月 #旅のお守り #メキシコ
大好きなメキシコ🇲🇽オアハカのアーティストBowlerに、インタビューを掲載した新著『はじめてのメスカルの教科書』をお届けしてきました。


ハラトラコにあるアトリエを最訪問。
インタビューもここでやりました。

忙しい中、「直接受け取りたいから」と、わざわざ時間を作ってくれたことが、何より嬉しかった。


彼の作品が本当に好きで、ずっと見ていたくなる。
アグレッシブで、エネルギーに満ちたとても素敵な人。

来年、日本に招待できないか…
いま密かに画策中です。


誰か、素敵な企画アイデアがあったらぜひ教えてください!
彼の作品を、いつか日本でも紹介したい。
またひとつ、夢が膨らみました。
オアハカにしかない、特別なものたち。
今回の滞在で出会った、アート、クラフト、空気感ごと持ち帰れるようなアイテムを少しずつ集めています。

Jacobo & María Ángeles × clōe のコラボバッグもそのひとつ。
伝統とモダンが融合したこの存在感は、まさに“オアハカそのもの”。
世界でも数少ない限定品と聞いて、思わず購入してしまいました。


ハコボ&マリア・アンヘレスの作品に見られる、サポテコ文化に由来するトナ(守護動物)やアレブリヘのモチーフ、そして鮮やかで力強い色彩と幾何学模様が、clōe(クロエ)のバッグデザインに大胆に落とし込まれています。

このコラボは、クロエが展開する「Cloe Gallery」ラインの一環として誕生。
伝統工芸や現代アートを、日常使いできるファッションとして世界に届けるというコンセプトのもと、若い才能と伝統文化をつなぐプロジェクトとの事。

さらにハコボ&マリア・アンヘレスは、ディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』の制作スタッフが、アレブリヘの表現を学ぶために修行した工房としても世界的に有名。

今回のバッグは、量産ではなく、アートピースとしての価値も併せ持つコレクターズアイテム。

これから日本で、たくさんのイベントで活用して、オアハカの空気ごと届けていきたいと思います。
テキーラツアー2日目は🇲🇽🚂 日本初企画!?
ついに “Tequila Express” に乗車!!


昨年から運行開始した、サウザ社が運営するテキーラ列車に、ついにツアーメンバーと一緒に乗ってきました。

まずは、朝8時15分にホテルロビーに集合して、Uberで商工会議所へ。

事前に担当者の連絡先をいただいていたので、受付で名前を伝えてチェックイン。

申し込みしたクラスの、リストバンドをつけてもらいます。


商工会議所には、テキーラエクスプレスの看板もあります。

専用バスで、グアダラハラの駅まで移動。

男女の列に分かれてセキュリティチェックをしてから、決められたクラスの車両に乗り込みます。

駅に到着した瞬間からワクワクが止まらない…!

クラシックな車両に揺られながら、テキーラのふるさとへ向かう贅沢な旅。

日本からの公式企画としてはおそらく初!
長年続けてきたテキーラの旅で、また一つ夢が叶いました!


行き帰りの車内は、なんと…
テキーラ飲み放題!!!

オルニートス、トレスジェネレーションをはじめ、
パロマ、バタンガ、サングリータ、
ストレートにロックまで自由自在。
ビールとスナックまで付いていて最高。

オルニートスクッション可愛い🩷



窓の外には、世界遺産のアガベ畑が広がり、
優雅なソファ席やバーは好きなように利用OK。
みんなでワイワイ楽しんでいたら、
あっという間の2時間でした。

テキーラを知る旅が、もっと好きになる列車🚂💛
これぞ、テキーラの故郷ならではの特別体験!

《ファーストクラス/バー車両スケジュール》
09:00 グアダラハラ商工会議所にて受付
09:30 鉄道駅へ向けてバスにて出発
10:30 テキーラに向けて列車出発
12:30 テキーラ到着後、バスにてアガベ畑へ移動。
13:00 カサ・サウザのアガベ畑に到着。アガベの収穫とイフエロ植え付けのデモンストレーション。
13:45 「ラ・コンスタンシア」熟成庫の見学。
14:15 サウザ蒸留所「ラ・ペルセベランシア」テキーラ製造工場の見学。
15:00 ウェルカム・カンタリート
15:15 キンタ・サウザにて昼食。
15:30 「エスタンパス・デ・メヒコ」ショー鑑賞。
16:45 テキーラ中心街の見学。
17:45 テキーラ駅へ向かうバスに乗車。
18:30 列車に乗車。
19:00 グアダラハラへ向けて列車出発。
21:00 グアダラハラ到着。
※希望者はグアダラハラ商工会議所までバス移動後解散。
フレゴン蒸留所ツアーレポート|Tequila FREGÓN(アランダス)
── タオナ × ディフューザー × OEM × アガベ総合工場。ロス・アルトスの“次世代代表格”へ 

今回訪れたのは、ハリスコ州ロス・アルトス地方・アランダスにあるFREGÓN(フレゴン)蒸留所。

3月のFOODEXで出会い、日本に来るたびに交流してきたルイス(ファミリービジネスとしてテキーラ FREGÓN を手がける日本の担当者)のアテンドで、いよいよ日本で発売開始という嬉しいタイミングで、念願の蒸留所見学に行ってきました。


アガベシロップを原点に持ち、2017年にテキーラ製造を本格始動。
現在は テキーラ/メスカル/ライシージャのOEM生産 に対応し、
さらにアガベシロップ、イヌリンパウダーの工場まで併設する、総合アガベ企業として急成長しています。

今回は、その 3つの工場すべてを見学できるという貴重なツアー。
案内してくれたのは、ルビーさんとマルコスさん。
設備思想からアガベの取り扱い、発酵管理まで、丁寧に説明してくれました。

① ディフューザーライン
広々とした工場内で、効率と衛生管理の徹底ぶりが際立つライン。
アガベジュースの抽出工程としては、収穫したアガベを加熱しないで粉砕し、約4時間でアガベ糖分を抽出し、残った繊維は 肥料・ボイラー燃料に再利用しています。
高圧の熱湯をかけて搾汁することで発酵に適した 24〜34℃ まで温度を調整します。
発酵は、 Propagadoresに10%のジュース+酵母を入れ、酵母を先に活性化。
その後、メインの発酵タンクに戻して発酵をスタートします。


発酵中のアガベジュースを3種に分けて管理:
Fresh
Active
Dead
これらを必要に応じてブレンドし、香味と発酵スピードを安定させる技術が印象的でした。

連続式蒸留
蒸留設備は、これまで見てきた中でも特にユニーク。
一度目の蒸留後、独自のコンデンサーを通して冷却
その後2回目の蒸留へ。使うのは ハートの部分のみで、ヘッドとテールは再利用せずに破棄します。
ディフューザーラインでここまで丁寧に品質を守る蒸留所は珍しく、革新的な技術が目立っていました。


②タオナライン
テキーラ蒸留所では極めて珍しい“2基同時稼働”
フレゴンの象徴的存在とも言えるタオナ。なんと、2連の石が一緒に搾汁をしています。
私はこの設備を初めてみましたが、蒸留所の独自の技術のようです。

まずは、40トンのマンポステリアに 20トンのみ投入(余裕を持たせ均一に加熱)。24時間蒸し → 24時間休ませ → 8時間かけて窯を開ける。
最初のビナサスは使わない徹底した管理。

 発酵槽も珍しく、外側がステンレスで内側がパインツリーの木製になっています。
木桶は使用しない日には ライムを塗って保護し、使う際に全て高圧洗浄でクリーンに保っています。
※タオナ側は 繊維(バガス)を入れない発酵

下:ステンレス、上:銅製、というハイブリッド構造の単式蒸留器で2回蒸留しています。

樽熟成の工程では、大型蒸留所では珍しく、“ピポン(巨大タンク)を使っていないのも驚きました。
フレゴンの樽熟成は、他の大規模蒸留所と大きく違う点があります。
樽は驚くほど 美しく整列しており、貯蔵庫の景色が圧巻。
丁寧に樽熟成を行う姿勢が伝わり、アランダスの気候の中で落ち着いた熟成が期待できます。


OEMでどちらもラインも自由に選択できるようになっているため、ディフューザー × タオナの“ブレンド製法”が、唯一無二の味わいを生んでいます。

ディフューザー:クリアでフレッシュな味わい
タオナ:深み・甘み・ファイバー感

この2つを、最適な比率でブレンドして仕上げるのがフレゴン流。
結果として、
「飲みやすいのに個性がある」
「アガベ感がしっかりありつつ上品」
というバランスのよいテキーラになるのが特徴。

また、蒸留所の雰囲気も大事だと考えているので、個人的な考えとして「いいテキーラは“いい現場”から生まれる」と思います。

私か、約100ヵ所の蒸留所を訪れて強く感じる3つのポイント:

① 働く人の表情
みんな笑顔で、動きに無理がない。大切にされている環境。

② 蒸留所の香り
発酵も蒸留もアガベも“いい匂い”。これは品質の証明。

③ 清潔さ
床・タンク・発酵槽・周囲の環境まで徹底的にクリーン。

フレゴンは、この3つ全てが突出していました。

そして何より──蒸留所の食事が本当においしい!
フレゴンでは、到着してすぐ朝ごはん、そして見学後にランチを用意してくれるというおもてなし。
しかも、シェフが自ら挨拶に来てくれるという温かさでした。

特に感動したのが、 ソパ・デ・トルティージャ。
これまでメキシコで味わってきた中で、「もしかして一番かも…?」と思うほどの美味しさで、蒸留所の空気の中で食べる料理は、忘れられない思い出になりました。

◎フレゴン蒸留所は有料ツアーも開催中!◎
一般向けの有料ツアーも行っているので、見学したい人は 公式HPから予約が可能です。
Tequila FREGÓN公式HP

最後に──来年のツアーでは、みんなでもう一度訪れたい。


今回の見学で、フレゴンの技術・設備・人・雰囲気・料理のすべて に惚れ込みました。

来年のテキーラツアーでは、ぜひテキーラ好きの方がと共有したく、また日本からのお客様と再訪したい。
そう思える、特別な蒸留所でした。