オアハカ州のマタトランに位置する「Mezcal Meztlán蒸留所」は、メスカルづくりの情熱が息づく素晴らしい場所です。今年も訪問する機会をいただき、たくさんの特別な体験をさせていただきました。
乗馬体験でアガベ畑を巡る
Mezcal Meztlán訪問で欠かせないのが、アガベ畑を巡る乗馬体験です。広大に広がるアガベ畑は圧巻の光景で、その美しさに息を呑むほど。自然の中でアガベの生命力を全身で感じられるひとときは、訪問のハイライトとも言える瞬間でした。
トラックでアガベ畑を訪問
今年は所有する広大なアガベ畑をトラックに揺られながら訪問させていただきました。一面に広がるアガベ畑の基本は鮮やかなグリーンですが、ところどころに紫がかったアガベが点在しており、そのコントラストが美しく目を引きます。こうした紫がかった色も成熟のサインのひとつだと教えていただきました。
アガベ畑でも乾杯!
特に球形部(ピニャ)に近い部分がマンゴー色に変わると、収穫の適期を示す重要な指標になるそうです。オーナーファミリーはひとつひとつ丁寧にアガベの状態を確認しながら収穫作業を行います。その光景からは、アガベへの深い愛情と、自然と向き合う真摯な姿勢が伝わってきました。
メスカルづくりのお手伝い
蒸留所では、メスカルづくりのお手伝いにも挑戦しました。ピニャをタテマドに運んだり、細かくカット作業を手伝ったのですが、これが想像以上に過酷!一見すると単純な作業に思えるかもしれませんが、実際にやってみると体力も技術も必要で、すぐにギブアップしてしまいそうでした。
正直なところ、私は全く役に立ちませんでしたが(笑)、だからこそ地元の職人さんたちの技術と努力の素晴らしさを実感しました。彼らの熱意が詰まったメスカルには、やはり特別な価値があります。
ちなみに、タテマドで加熱する前には、Pirul(ピルル)という種類の木の葉の部分で、お祓いのように全てのアガベから悪いものを取り除く作業をするのが印象的でした。
メスカルはとても神聖なものだなぁと改めて感じます。
畑も蒸留所も所有するオーナーファミリーの特別なブランド
Mezcal Meztlánは、畑と蒸留所の両方を所有するオーナーファミリーがブランドオーナーを務める、非常に珍しいメスカルブランドです。この一貫した運営体制だからこそ、アガベの育成から蒸留までに注がれる愛情が際立っているのだと思います。
畑の環境や収穫のタイミングを見極める目、そして蒸留の細やかな管理。これらすべてがオーナーファミリーの情熱とこだわりによって支えられています。このブランドが持つ特別な魅力を、改めて感じることができました。
ボトルラベルのリニューアル
今年、Meztlánのボトルラベルがリニューアルされました。シンプルでありながら洗練されたデザインは、蒸留所のアイデンティティをより強調しており、とても素敵です。新しいラベルが並ぶボトルを見ると、これからさらに多くの人々に愛されるブランドになっていくことを期待せずにはいられません。
メスカルを囲んでの特別な時間
訪問の最後には、メスカルを片手に蒸留所の皆さんと語り合う時間がありました。この地域の人々の温かさと、メスカルづくりに対する誇りを感じられる時間は、旅の中でも特に心に残るひとときです。
Mezcal Meztlánでの体験は、ただの観光ではなく、メスカル文化やその背景にある思いに触れる旅でした。この訪問を通して、メスカルに対する愛情がさらに深まりました。ぜひ、オアハカを訪れた際はMeztlánの蒸留所を訪問して、この感動を味わってみてください!