「デルマゲイの生産地を訪問!特別なメスカル体験 in Sta. María Albarradas」
今回のメスカルツアーで、メキシコ・オアハカ州のサンタ・マリア・アルバラダス(Santa María Albarradas)にあるデルマゲイの蒸留所を訪問しました。ここでは、トバラ、テペスタテ、ハバリーといった特別なメスカルが生産されています。
到着すると、マスターディスティラー自らが温かく迎えてくださり、出来立てのメスカルを直接注いでいただくという贅沢な体験をしました。その場で味わうフレッシュなメスカルは、地元のアガベや伝統的な製法による深い味わいが感じられ、特別なひとときとなりました。
タテマドはなく、加熱したアガベを別な場所から運んでタオナの作業からこの場所で行っています。
この蒸留所は、オアハカ市内の中心部から車で約1時間半の場所に位置し、看板もない小さな施設です。
通常、一般公開や見学ツアーは行っておらず、今回の訪問は非常に特別な機会でした。「ビレッジメスカル」と呼ばれる理由が、この地域の文化や伝統に深く根差していることを実感しました。
デルマゲイの歴史とブランドについて
デルマゲイは、1995年にアメリカ人アーティストのロン・クーパー氏によって設立されました。彼はオアハカを初めて訪れた際、地元の職人が手作りするメスカルに魅了され、その素晴らしさを世界に紹介することを決意しました。こうして、各村ごとの個性を反映した「シングルヴィレッジメスカル」というコンセプトが生まれました。
デルマゲイのメスカルは、個々の村で栽培されたアガベと伝統的な製法を組み合わせ、各ボトルがその土地の風味や文化を物語っています。設立以来、デルマゲイはアーティザナルメスカルを世界に広める先駆者としての役割を果たし続けています。
2017年、デルマゲイは大手酒造メーカーのペルノ・リカール社の傘下に入りましたが、地元の生産者との強い関係性や伝統的な製法を守る姿勢は変わらず、地域社会との協力を続けています。また、持続可能な農業や環境保護にも力を入れており、アガベの再植林や地元コミュニティへの支援など、多方面での取り組みを行っています。
今回の訪問を通じて、デルマゲイのメスカルづくりに対する情熱と、地域文化への深い敬意を強く感じました。次回は、よりゆっくりと時間をかけて、この特別な場所とメスカルの魅力を堪能したいと思います。