オアハカ滞在最終日は、メスカルReal Matlatolのオーナーに案内していただき、オアハカの中心地から40分くらいの場所Tlacochahuayaにあるアガベの子株を育てている畑を初訪問

オーナーのオスカーとは、2018年の初来日イベントで出会い、2019年のFOODEXの際にも日本で会って以来の再会。
メキシコはもちろん、海外でもメスカルの需要が高まり、アガベの価格高騰や、よりレアなものを求めて野生種のアガベを求める生産者も多く、アガベ不足問題があるそうです。
車で街を走ると、アガベ同士の間隔が非常に狭く植えられている畑などを見ますが、彼らはアガベが充分土壌の栄養を吸収し、太陽の光をしっかり浴びれるようにアガベの種類によって、植える時期やアガベ同士の距離にも気をつけて栽培しているそうです⬇️
メスカルでは、使うアガベの種類に規制がありません。そのため、テキーラのように子株(イフエロ)だけでなく、キオテが伸びたあとのタネや花が咲いてできるアガベの赤ちゃんからアガベを育てる事ができます。
①アガベの赤ちゃん(キオテに咲く花の部分)
②タネ
③子株(イフエロ)
の順番にアガベの品質も違うようで、もちろん子株から育てるほうが早いけど、より強く育つ①②を採用しています。ただ、②の場合は、コウモリ🦇によって、種類の違うアガベ同士が受粉するため、1つのキオテからタネを植えたのに、様々なアガベが生えてくることも

すごく興味深いですね。
アガベは、もちろん品種もありますが、土壌からくる味わいが1番大きく、メスカルはそのアガベごとの味わいの違いを楽しむお酒なので、子株を植える土地はかなり選んでいて、野菜の名産地にもなっている栄養価の高い土壌を選び、またそれぞれのアガベの列にチューブがはられていて、3日ごとに水を与えています。
水を与えることにより、アガベが大地に根を深くはり、よりたくさんの栄養を吸収できるそうです。
オアハカにはまだたくさんの土地があり、アガベ畑の準備をしている場所(草木をとり平地に)も沢山ありました。
ちなみに、野生種と栽培したアガベに味わいや品質の違いがあるのか?気になりましたが、土壌の違いによる味わいの違いはあるけど、品質には特に優劣はないそうです。
もちろん、誰も見たことがないような巨大アガベが山奥で見つかったり…幻のアガベ!みたいなものもあるけど、収穫も困難で効率も良くないので、最近はエスパディン以外のアガベ(特にトバラが人気!)も、全てメスカルのために栽培されているケースが増えています。
ただ、アガベ泥棒がいたり…畑にすることで、注意しなければいけないこともあるそう。
また、野生種のアガベを求める人もいるので、その場合はラベルを変えて、スモールバッチの野生種アガベメスカルとして販売することも。
また、2つ目の畑ではよく野うさぎが出るようですが、環境保護地域の近くのため、もしうさぎを殺してしまうと、刑務所に6ヶ月くらい入れられてしまうとか。
環境にも配慮し、大切に育てられているアガベ達。
ちょっと感動しました。
今回は、エスパディンだけでなく、トバ 、メヒカーノ 、クイシェ、ハバリ、テペスタテ、コヨーテ、アロケーニョなど…
メスカルに使われる代表的なアガベを見ることができました。
トバラは、しっかり根をはるまでは葉っぱに栄養がいかなくてパープルのものもあり、それからしっかり根っこが伸びると⬇️のグリーンになるそう。
遠くから見たら野菜の畑みたいだけど、これが全部アガベで、このアガベ達からメスカルがつくられると思うと感慨深い。
貴重な経験をありがとうございました😊