メキシコで人気のテキーラカクテル「パロマ」と「バタンガ」は、実は同じテキーラ村にあるLa Capilla Cantinaが発祥と知っていましたか?
2013年に、このお店を紹介してくれたのが、オチョのオーナーのトーマス・エステス氏で、彼からフォルタレサのオーナーのギレルモさんを誘っていただき、ここで初めてお会いしました。
テキーラ業界の重鎮が集う特別な場所に興奮して、最初に訪問した日は1日2回通ってしまいました

もともと、オチョが日本で発売されることになり、トーマスさんの著書「Tequila Ambassador」を購入して、お会いする前に読んだ時に、著者で紹介されていたDon Javier氏のバタンガが飲みたいと思い、2012年に来日した際に話したところ、翌年の彼のメキシコ出張のスケジュールと私のメキシコ滞在のタイミングが合うからと、待ち合わせして連れて行っていただいたのがきっかけです。
バタンガとは、塩でスノースタイルにしたグラスに、並々とテキーラを注ぎ、ライムを1個分しぼり、コーラで割ってライムを切ったナイフでまぜるという1937年に考案されたレシピ。
テキーラは2ショットくらい入っているので、1杯で結構酔っ払います😂
ハビエルさんはシロップや色々な味をミックスするのが好きだったことから、ある日店のバーテンダーに、テキーラに氷とグレープフルーツシロップを入れたものを作るように頼みました。
驚いた表情を見せたお店のお客を意識したのか、バーテンダーは氷なしのストレートのテキーラを出しました。
ハビエルさんは、それを予想していたようで、持ち合わせのシロップを出して、カウンターで出されたテキーラに混ぜてパロマが出来上がったと言われています。(パロマはマルガリータ同様発祥は諸説あります)
コロナ前には、世界中から観光客だけでなく、ハビエルさんに会いにバーテンダーやお酒業界の方が訪れる、世界で訪れたいバーのトップ30にも選ばれたこともありました。
もちろん、私も初めて連れて行ってもらってから、毎年必ず訪問しています。
テキーラ村の中心地は、もう地図がなくてもどこにどのお店や蒸留所があるか、頭に入っているくらい、大好きな街で何度も何度も歩き回りました。
歩き回って汗をかいたあと、このお店でライムたっぷのバタンガを飲みながら、夜までの時間をのんびりするのが好きでした。
メキシコ🇲🇽に来た!またここに来れた!と、テンションがあがり、また次の滞在へのモチベーションになっていました。
トーマスさんが以前解説をしてくれたましたが、ハビエルさんの信念は「見返りを求めない無償の愛」。
本当にお客様や家族への愛情を大切つにしているのを感じます。
90歳を超えるハビエルさんは、お会いした時にはもうカウンターには立っていませんでしたが、いつもお店にいて、ニコニコ笑顔で声をかけ、カウンターに並ぶ私達が快適に過ごせるようにスタッフに指示を出し、お店を出る前にゆっくり優しく手を握り、挨拶をして帰っていきました。
残念ながらもう亡くなってしまいましたが、本当に素敵な方だったのを覚えています。
実は、昨年パロマの日を制定するためオフィシャルサイトを作る際、初めて知った情報(テキーラジャーナルの制作チームメンバーでもある松浦芳枝さんが調べてくださいました)で、お店でパロマをオーダーしなかったけとが悔やまれます

またいつか、ここでパロマを飲んでみたいな。
パロマの日のサイトに、情報をまとめているので、よかったら見てみてください。