メキシコのことわざを学ぼう!「世界ことわざ比較辞典」が発売 | 目時裕美ブログ「Happy Drink Life」

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岩波書店から「世界のことわざ比較辞典」が発売。
メキシコを含む、世界各地25の言語と地域から6500以上のことわざが紹介されています。

メキシコ言語アカデミーという1875年に設立された、メキシコでのスペイン語という言語の最大の権威の学会があります。
そこでは、メキシコ(独自)のことわざに関する研究が進められていて、そこに掲載されているものはお墨付きと考えることができます。実は、日本で言われている「嬉しい時もテキーラ、悲しい時もテキーラ」は実はことわざとして認められておらず、あまり耳馴染みがなかった「辛いときにメスカル、楽しいときにもメスカル」は、ことわざとしてきちんと掲載されているそうです。

残念ながらテキーラの方はそこを含めてどこにも見つけることができないようです。
日本では、テキーラの方がメジャーなので、テキーラを飲んで元気になろうアップという思いから、メスカルではなくテキーラとして広まったのかもしれないですね。
わたし自身、ことわざだと思ってずっと使っていたので、もちろん間違えているとか正しくないとかではなく、人に伝える時に注意しなければ…と勉強になりました!!

<本書の特徴>
①現代の日本で日常的に使われることわざを通して世界25の地域・言語からことわざを集め、比較。世界にも類例を見ない辞典。

②集めた世界のことわざは6500以上。すべて日本語訳と原語で掲載。

③見出しとなることわざは300。参照見出し95を加え、日常的に使われる日本のことわざを精選。

④見出しのことわざについて、異型・類義型など、多様な言い回しや来歴をわかりやすく解説。
今回、メキシコ🇲🇽についてのパートを担当した、テキーラジャーナルの制作メンバーでもある松浦さんからメッセージをいただきました。下矢印下矢印下矢印
『世界ことわざ比較辞典』刊行に寄せて。
AMCT認定テキーラエキスパート 松浦芳枝

ことわざは、日常生活の営みの中で育まれてきた文化的な知識だと思います。
世界の多くの言語には、それぞれことわざや格言などがあり、それらを比較検討して辞典としてまとめた世界初の試みです。
私が担当したスペイン語は、スペイン(スペイン及びスペイン語圏全体)とメキシコの二本立てで、ユニークな位置付けになっています。
メキシコが加わったことで、スペインのことわざと同一もしくは類似するケースがかなりある反面、メキシコの持つ先住民の言語は、明らかにメキシコのことわざに大きな影響を与えていることがわかります。
研究会からスタートして漸く形になりましたが、途中での企画の変更圧縮があり、メキシコについても当初準備予定していた部分が十分に反映できなかったのが残念です。
しかし、マゲイ、アガベ、モレなどメキシコのお酒や料理を代表する項目を盛り込むことができました。日本語を含めた他の言語との比較をしながら知識を得る楽しみを感じてくだされば幸いです。

<岩波書店オフィシャルサイト>
https://www.iwanami.co.jp/proverb/