一度ゆっくり見学したいと思い、はじめて蒸留所だけの訪問の申し込みをし、
念願叶って、畑も一緒に見せていただけることになりました。


まずは、蒸留所に隣接したアガベ畑へ。
エラドゥーラのブランドとしてはオーガニック認証を受けていませんが、
畑はオーガニック栽培になっていて、
馬が放たれ、自然のままのびのびとアガベを育てています。

まずは、この畑のど真ん中で朝食からスタート。
エルヒマドールのパローマやマルガリータ缶を飲みながら、
デリバリーしていただいた食事をいただき、締めのコーヒーを堪能。
青空の下で食べるご飯は、やっぱり美味しい。

ヒマドールによる収穫の実演のあとは、
ここでも収穫体験。
何度やっても上手にいきませんが、コアの使い方はさすがに覚えてきました。
すっかり気分もよくなり(笑)蒸留所の見学スタート。
蒸留所の入口は、壮大なアシエンダ(荘園)になっており、
その中には、ヒマドール達の住居もあります。
このエリアでは、家族で同じ蒸留所で働く方も多く、
この地域の人々は人口の90%が、テキーラにかかわる生活をしているそうです。


見学中は、樽にテキーラを積んだロバがずっと付き添ってくれて、
飲みたいときにテキーラを注いでくれるという心配り。
完全に飲みすぎです


収穫時期のピニャは、30キロ~重いものだと100キロ近くもあり、
収穫はとっても大変な作業です。
自社農園から、収穫してすぐに蒸留所に運ばれます。
アウトクラベ(オーブン)で蒸しあげられた、アガベも試食できます。
アガベのでんぷん質が糖化され、焼き芋のような香りと甘み。
加熱されたアガベは、搾汁されてステンレス製のタンクで発酵されます。

エラドゥーラ蒸留所では、酵母を使わずに、自然発酵させているので、
荘園内では、除草剤などが一切使われていません。
もちろん蒸留所内は禁煙


蔵付酵母なので、荘園内の木には酵母の黒い斑点がついています。


その後、蒸留過程を見学します。

テキーラの蒸留は、最低2回行われることが義務付けられていますが、
ツアーでは、1回目の蒸留が済んだ状態の「オルディナリオ」と、
2回目の蒸留が済んで、加水されていない状態のテキーラを試飲することができます。

その後、1930年代まで使われていた古い蒸留施設を見学。


タオナ(石臼)や、昔は人が入ってかき混ぜていたという発酵層の穴、蒸留窯などを見学。
地下通路は、以前は町の中央とつながっていて、
争いがあった時には、ここを伝って人が逃げてきたこともあったそうです


今後の建設予定の、シュレッダーで絞ったアガベの絞りかす(バガス)を、
ボイラーの燃料として使用するプラントも見学。
地球環境保護に考慮して、化学燃料を使わない取り組みをしていくそうです。
オーガニック栽培、自然発酵、バガスのリサイクルなど・・・・
エラデゥーラ蒸留所の環境問題への取り組みは徹底していて、
改めて、テキーラビジネスの素晴らしさを感じることができました。
楽しみにしていたテイスティングタイムへつづく。