ボーイフレンド(腐) | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 
 
♥Q

 

 

 


「わっ!!?」


その瞬間、咄嗟に俺は倒れ掛かってきた翔くんを避けようと身をよじった

 

でもふらつきながら予想外の方向へと

突然向きを変えた翔くんを避けるのはやっぱり無理で
結局2人して絡まる様に床へと倒れ込んでしまったんだ
 

 

ー ゴンッ! -

 

「つっ!」

 

翔くんに怪我をさせないようにと受身をとったのは良かったけど

2人分の重みを携えたまま叩きつけられた背中に

一瞬息が出来なくなる


でも次の瞬間
俺は自分の身体の上にある翔くんの温もりを感じることができて

強張っていた身体の力を抜いて小さくホッとため息をつくことができた

だって俺よりもはるかに忙しい翔くんの身に何かあったら大変だし
それよりなにより大切な翔くんの事を守り立ったから・・・


(イッ、ッテ~~っ!!

 もうびっくりした~~っ急に方向変えるんだもん・・
 あ!?翔くん大丈夫かな?
 とりあえず受け身は取ったんだけど・・)


なんて考えながら冷たいフローリングの上で寝ころんだままでいると
さっきから俺の唇に何やら弾力のある暖かい物が触れている事に気が付いた


(ん?なんだ・・?この感触・・・
 何か凄く気持ちいいんだけど・・・?)


俺は少しずつ薄らいでゆく身体の痛みを感じながら
この気持ちのいい正体を知ろうと閉じていた瞼をそっと開いてゆく
すると眼を開けた直ぐ近くに翔くんの長い睫毛が見えて
俺の胸が一気に跳ねた・・・


ー ドキッ!! -


(えっ!!?これって・・この感触って・・まさか・・)


ー ドキドキ・・・ -
 
俺は目の前の翔くんの睫毛をじっと見つめながら
自分の 唇 を小さく動かしてみる
するとやっぱり今触れている物は
翔くんの唇だって事が分かったんだ・・



・・・という事は

今、俺と翔くんは キ ス をしているという事になる・・・


のかな?


「んっ・・・」

    
     「・・・・・・・」


(あぁ・・翔くんの 唇 って柔らかくて気持ちいいな~
 できたらこのままもうちょっと・・・)

なんてちょっと恥ずかしい事を思ったりもしたけど
さっき2人して結構派手に倒れたから
その拍子に翔くんが怪我をしてないかの確認をする方が先だと思い
まだ離れたくないと強請る自分の 唇 を翔くんの 唇 からそっと引き離し
ピクリとも動かない翔くんの身体からゆっくりと距離を取リ声をかけた


(ふぅ・・・ビックリした・・
 あ、翔くん大丈夫だったかな?怪我・・とかしてないよね?)


「しょ・・うくん・・?だいじょう・・ぶ・・?」

     「・・・・・・・」

「翔くん・・・?」

     「・・・・・・・」


俺は翔くんからの返事がない事が心配になって
怪我をしていないかどうか確かめようと手を伸ばしてみる

すると次の瞬間どこからともなく伸びてきた腕が
俺の手をグッと掴みとったと思ったら

あっいう間に自分の周りの景色が横にスライドして行く


「えっ!!?あぁっ・・・」


そしてふと気が付けば、俺の身体は翔くんの腕の中へと吸い込まれていて
ゆっくりと開いてゆく翔くんの瞳の中に自分の姿が小さく見えたんだ


「翔くん・・?どうしたの?」


    「・・・・・・」


「あ、さっき倒れた時大丈夫だった?怪我とかしてない?」

    「・・・・・」

「翔くん?」

    「どうして止めちゃうの?」

「え?な・・何の事?」

    「キス・・・」
!?
「ばっ!!」

    「いいじゃない、俺達夫婦なんでしょ?ファンの子達公認の」

「え?いやいや・・それは・・・」

    「だったらご要望通り夫婦になってもいいんじゃない?
     俺貴方の事なら大概の事は理解できてると思うけど」

「そ...それとこれとは別じゃん・・?」

     「別じゃないよ・・俺・・智くんの事・・好きだし」

「しょ・・」


いつの間にか俺の腰に巻きついている翔くんの腕が

俺の事を離すまいとさらに力を込めてくる

 

そして頬を高揚させ眼尻を赤く染めている翔くんは

熱の籠った潤んだ瞳を俺の方へ向けると

普段は隠している熱い胸の内を想いを伝えてきた



でも・・俺も知ってるんだよ?

だって、翔くんが俺の事を知っているのと同じくらい
俺も翔くんの事を知っているから・・


(やばいな~
 この瞳の時の翔くんはマジでヤバイんだよ・・
 完全に酔っぱらってるもんな~)

「じょ・・冗談止めよ?」

     「冗談じゃないよ?俺は・・ヒック」

「いやいやいや・・だって酔ってるし・・」

     「酔ってない・・。

      良いじゃん?ね?智くん・・・」

「・・・・・」


(”いいじゃん、ね・・・”
 じゃね~よバカ!この酔っ払い!
 そう言う事は素面の時に言えっつ~~の!このタコ!)


    「・・・・・、智くん・・・」


翔くんはまさか俺が今そんな事を考えているなんて事も露知らずに
距離を取ろうとする俺を逃がすまいと

さらにギュッと腕に力を籠めたままでゆっくりと迫ってくる

その様子を冷静な気持ちで見ていた俺は

さすがにこれ以上はヤバいと思い
翔くんの腕から強引に身体を剥がして
そのまま隣の部屋に慌てて逃げ込んだんだ


でも・・逃げ込んだ場所が悪かった


!!?
「あっ!しまった・・・」


(しまった!ここ寝室だ!!
 余計、火に油を注いじゃう! 
 ここじゃない違う場所に行かなきゃ!!)

俺は慌てて入った部屋が寝室と言う事に気づき
咄嗟にその部屋を出ようと踵を返した

でも振り返るとその部屋の扉近くに翔くんが凭れ掛かっていて
俺はその部屋から出ることは愚か、逆にそのままにじり寄られ
あっという間にベッドの上に押し倒されてしまったんだ


ー ドサッ! -


「なっ!!?翔くん!?」

    「智くん・・」

「なんなの?いったいどうしちゃったの?」

    「俺・・本気で貴方の事が好きなんだ・・」

「へっ!?」

    「俺・・ずっと貴方だけを見てた
     デビューする前から、貴方だけを見てた・・」

「翔くん・・・」

    「デビューしてからも貴方だけを見て
     貴方に認めてもらいたくて・・必死で頑張って来た・・」

「うん・・。知ってるよ
 翔くんがずっと頑張ってる事、俺知ってるよ」

    「・・・・じゃぁ・・」

「ん?」

    「ご褒美頂戴?俺・・貴方が欲しいんだ・・」

「え?いやいや・・それは・・・」

    「智・・このまま俺と1つになろ?」

!!?
そう言うと翔くんは既に掴んでいた俺の身体をベッドへと縫い付け
熱い吐息の混ざった舌先を俺の首筋に当て始めた

俺はその感触で一気に背中が泡立つ


ー ゾクゾクゾクッ! -

「っつ!!?」

    「智・・好きだ・・・」

「ばかっ・・やめ・・・」

    「お願い・・逃げないで・・・」

「ヤダ・・。やめて・・」

    「ダメだ・・・。今日は絶対逃がさない・・」

「・・・・・・」


普段から自分を律している翔くんがこんな風にわがままを言うのは
かなりお酒を飲んでいる時だけ・・・
だから本当はその想いに応えてあげたいと思う

でも・・もしこのまま翔くんの望みを叶えてあげた所でなんになる?
素面に戻った翔くんに罪悪感が残ってしまったら?

それに酒に酔った勢いで・・なんてシャレにもならない

しかも普段はヘタレてるのに

こんな時だけ・・やたらと馬鹿力だし・・

 


(・・・ばか)


俺は翔くんからの軽い 愛 撫 を受けながら
どうやれば今のこの状況を打破することが出来るのか必死で考えた

そして翔くんから降り注ぐ愛の欠片たちが
俺の思考回路を完全に止めてしまう前に・・・
 

失われてしまいそうになる身体の自由が効くあいだに・・・

 


かなり強引だったけど実力行使に打って出ることにしたんだ


。。。。。。。。。。。。。。。


翔くん・・ありがとう
俺の事好きだと言ってくれて本当に嬉しいよ

でもね・・・やっぱりこのセリフは
お酒入ってない状態で聞きたかったな・・・


だから待ってて・・
俺が今から翔くんの眼を覚まさせてあげるからね


で、一度頭を冷やして

それでも、もう一度同じセリフが言えたら・・

その時は・・・


だから、今は

 

 

ごめんね


。。。。。。。。。。。。

ー!!!?-

そう思っていたその時、俺の身体にあるモノが触れた

それは翔くんの熱の塊だった・・


俺は翔くんの身体の変化をはっきりと感じ取った次の瞬間
掴まれていた片方の手だけを強引にふりほどき
ありったけの想いを乗せて翔くんの頬めがけて振り下ろした


「翔くん」

 

 

    「??」

 


「ごめん!!」

 

 

    「!!!?」

 


ー バチーーン! -

 

 

 

シンと静まり返った寝室に
俺の音が翔くんの頬を叩いた音が響きわたった

と、その瞬間翔くんの動きが止まる


     「・・・・・・・、あ・・・」

 


さっきまで赤く高揚していた頬が

今度はみるみると青くなってゆくのが分かる

 

そして翔くんは俺から思い切り叩かれた頬にゆっくり手を添えながら

その目線だけを俺の方へチラリと向けると

一気に目が覚めたのかギュっと固く瞼を閉じ申し訳なさそうに項垂れた

 


そして最後にひと言だけ小さく

 

 

「ごめん」

 

 

と言い残して

 

 

足早にこの部屋から出て行った・・
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

           The end

 

 智は幸せになれなかったようです

 最初からやり直しますか?

 

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          Writing by シエル  Special Thanks!