ボーイフレンド(腐) | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 

 

♦︎7

 


あんな顔で見られたら……。

慌ててトイレに入ったはいいものの、玄関のチャイムが鳴ってビクッとする。

こんな時間に?誰?

友達とか……来るのか?こんな時間に!

まさか、彼女?

いいのか?俺がいて?

ガタッと音がして誰かと話してる声。

そうだ、この隙に……。

服と携帯を掴んで、玄関に急ぐ。

誰か来る前にこっそり……。

服を着ながらそっと靴に足を入れ、ゆっくり玄関のドアを開ける。

振り返ってみても、気付かれてる様子はない。

よっし、今だ!

慌てて裾を引っ張り、携帯をポケットへ。

廊下には誰もいない。

一目散に外に出る。

音が出ないように、そぉっとドアを閉め……。

ガチャンと音がする。

よかった……。

このままこっそり……。

そう思って、早足でエレベーターホールに向かう。

待てよ?エレベーターだとかち合うかも……。

仕方なく、非常階段を駆け下りる。

何階だったんだっけ?

いつまで続くんだ、この階段!

グルグル回る階段に、だんだん眩暈がしてきた頃、やっと地上に到着!

「ふぅ~、これで帰れる!」

すっかり酔いもさめたくせに、長い階段のせいでちょっとフラつく。

普段使わない筋肉使ったんだなぁ。

それと三半規管!

またちょっとグワンと世界が回って、ドンと何かに頭が当たる。

「送ってくよ。」

「え……。」

見れば翔君で。

「どうして……。」

「ふらついてるよ?」

翔君が、俺の腕をガシッと掴む。

「ちょ、翔君!」

「こっち。」

ふらつく足を引きずられるように、翔君に引っ張られる。

「どこ行くんだよ!ほっといていいから!

 翔君、忙しいんだから!」

「そんなあなたをほっとく方が俺には無理なの。」

「翔君……。」

「それとも……。」

翔君が真顔で俺の腕を引いて、シャンと立たせる。

翔君との顔の距離、わずか十数センチ。

イケメンの圧力にドキッとする。

「そんなに俺と一緒にいるの、イヤ?」

「そんなこと……ないけど……。」

うつむく俺に、翔君の声が明るくなる。

「じゃ、いいね?」

俺はうつむいたままうなずくしかなくて。

「そうだ、ちょっとドライブしようか?」

翔君が、車のキーをポケットから取り出す。

「大丈夫。ちゃんと家まで送り届けるから。」

ええ~、マジか。

いい歳のおっさん二人がドライブって……。

「ほら、行くよ。」

楽しそうな翔君が、俺を助手席に乗せ、車を走らせる。

俺はどうしていいかわからず……。

ずっと窓の外を見てた。

時々、カーステから流れる懐かしい洋楽に、鼻歌を合わせる翔君の声を聞いてたら、

いつのまにかうつらうつらしてきて……。

なんか、揺れとか翔君の声とか、気持ちよくて……。

「智君?眠い?」

「ん……。」

翔君の声が遠い。

「しょうがないなぁ、ドラ……はまた……。」

もう、その先は聞こえなかった。



「智君、起きて。」

霞む視界にうっすら見覚えのある風景。

「え……?」

眠気は一気にふっとんで、顔をキョロキョロする。

「ここ……。」

俺んちのドアの前!

「智君ちまで送り届けるって言ったでしょ?」

そうだけど……。

てか、翔君、どうして後頭部?

「鍵、貸してくれる?それとも自分で開ける?」

いや、自分で開けるけど……。

俺はポケットをガサゴソ鍵を探す。

あれ?俺、地面に足がついてない?

よくよく前を見てみる。

見えるのはやっぱり翔君の後頭部。

柔らかそうな襟足が一房だけクルッとしてる。

……後頭部?

俺、そんなに背、高くねぇぞ?

「鍵、あった?」

「あ、あった!」

慌てて鍵穴に鍵を差そうとして、翔君の肩の上から手を伸ばす。

肩の上からって……おんぶ!?

「うわっ!」

驚いて、落ちそうになる。

「ほら、危ないから、暴れない!」

にこやかに笑う翔君が、首だけ振り返る。

「俺……まさか、ずっとおんぶ……?」

クスッと笑う爽やかなイケメン。

「気持ちよさそうに寝てたからね。起こすのが可哀想で。」

俺は恥ずかしくなって、急いで翔君の背から下りる。

「もう、大丈夫なの?」

「う、うん……。」

まともに顔なんか見れたもんじゃない。

今日は醜態をさらしっぱなしだ!

ドアを開けて、ふと考える。

ここまでしてもらって……お茶も出さずに帰していいもんか?


   a 部屋へ誘う

   b 申し訳ないけど、今日は……と帰す