“ 初の展示会 ご来場ありがとうございました!” | Handmade Movie Maker ( 『手づくり活動屋 本舗』 別館 )

Handmade Movie Maker ( 『手づくり活動屋 本舗』 別館 )

趣味も仕事も映像製作全般に携わっている男の小部屋です。
本家ブログの更新情報やクリエイター・アーティスト・俳優・タレントの方々との交流の場として使っています。




先のブログ記事で告知をさせて頂きましたが、1/10(土)~1/12(月) 秋葉原 書泉ブックタワー9階 イベントホールで『第1回 FBプラモデル愛好会 展示会』が開催されました。


FB……facebook内に限らず、国内では異例とも言える3000名以上の会員を有する愛好会が初めて試みる模型作品展示会で、会長をはじめとする実行委員・スタッフの方々のご苦労は、並大抵のものではなかったのではないかと思います。


どうだろう? みんな見に来てくれるかな??と、少々不安ではあったのですが……フタを開けてみれば、ご覧の通り!




連日、300名を超える入場者の方々で会場は溢れかえり、老若男女の方々が愛好家によって丹念に作られた作品を鑑賞して楽しんでおられました。


……僕は小学生の頃からプラモデル作りを趣味のひとつとしていて、今までにも幾度となく各地の「作品展示会」に足を運びましたが、これほど入場者の方々の年齢層が広く、和やかで楽しげなムード漂う会場は極めて珍しい言っても過言ではありませんでした。




精悍で美しい航空機モデルたち。







重量感溢れる、戦車をはじめとする戦闘車輌のモデルたち。






ガンダムをはじめとするSFキャラクターのメカたち。






カラフルで美しく、丁寧に作り込まれた各種自動車、バイクたち。






「リモコン戦車プラモデル相撲」のアトラクションでは、子供達が楽しんでいました。




また、知る人ぞ知るベテラン模型作家さんのトークショーが急遽開催され、大勢の方々が興味深いお話しに耳を傾けていました。







……でもって、僕の出品作はと言いますと(^^;)





ちょっと毛色の変わったアイテムを出展したほうがニギヤカかなぁと思い、5月の静岡ホビーショーにも展示させて頂いたディオラマを持参しました。

アメリカ・オレゴン州 森林警備隊と近所の一般庶民との交流のヒトコマを描いています。

森林警備隊のパトロールカーはアメリカ・モノグラム社製1/24スケール「GMCピックアップトラック」を改造して再現。

森林警備隊のエンブレム(マーク)には伝統的に針葉樹が描かれているので、展示べースにも象徴的に針葉樹を一本、立ててみました。




ちゃっかり、映画の宣伝もしちゃったりして(笑)


開催期間中、ふだんから仕事でお付き合いのある映像製作会社の社長さんや局関係のプロデューサー、そしてお友達の役者さんやデザイナーさんなど、意外な方々がお忙しい中 駆けつけてくださり、本当に有り難かったです。

この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。


また、突然 お笑い芸人 ハイキングウォーキングのQ太郎さんが来場(笑)
「すげー!僕もプラモデル、好きなんですよ!」と、楽しそうに作品たちを鑑賞していたのが印象的でした。

なんでも、吉本のお笑い芸人さんでプラモデル好きな方々が集まって近々イベントをやるそうで……ファンの方々は詳しいインフォメーションにご注目ください(^^)





―――― チョット、ここで語らせてもらいますと……(^^;)


プラモデルは、箱の中に必要な部品がすべて揃っていて、細かい組み立て説明書も付いており、その説明書には「この部分はこの色で塗る」……というような塗装指定の説明まで書かれている、品質の管理された大量生産品です。


理論的に考えれば、そのような同じ品物10個を10名の人が作ると、まったく同じ完成品が出来上がる……となるハズです。


……ところが、そうならないところが、プラモデルという趣味の面白さであり、奥深さでもあるんです。


組み立ての際のちょっとしたクセ、丁寧さ……そして、実物の自動車や航空機を精密に再現したモデルとは言っても、プラモデルとしての設計や、工場での生産時の都合等で、実物と部品の形状が微妙に違っていたり、細かすぎる部分は省略されていることもよくあります。

それを、実物の写真等が載っている書籍(資料)を集めて調べたりして、自分なりに様々な工作素材を使って追加で工作したり修正したりする……個人の努力やこだわりの強さによって、まるで違った完成品に仕上がります。


また塗装に関しても、例えば「この部分は赤で塗る」と指定してあっても、この世には「赤」と呼ばれる色は無限にあります。オレンジがかった赤、ワインのような深い赤……それを自分なりの感覚で専用塗料を調合して作って塗り、仕上げる。


これによって、10人が同じ10個のプラモデルを作っても、それぞれの感性、テクニックやこだわりによって、10個の個性的な模型作品に仕上がる……これが、プラモデル趣味の醍醐味です。



もう15年ほど前までの話でしょうか。

プラモデルが趣味……というと、それだけで「暗いオタク」扱いされる風潮がありました。


それだけでなく、プラモデルの本質を知らないオトナたちからは「誰が作っても同じ物が簡単に作れる、創造性のないシロモノ」……無個性の代名詞として槍玉に挙げられることも少なくありませんでした。


……しかし、実際は180度逆で「自宅で手軽に創造性豊かな趣味が楽しめる」のがプラモデルなのです。


それは、同じ楽曲を譜面通りに演奏しても、指揮者や楽団によって違う味わいの曲になったり、基本的に同じレシピと食材で作った料理でも、作り手によって味が違う……それに似ているように思います。


しかも、作ったプラモデルは「作品」に変貌して、いつまでも手元に置いておける……恒久的に楽しめるわけです。


僕自身は職業柄、 企画の立案・脚本執筆・準備・撮影・仕上げ……といった行程で創り上げていく「映像作品づくり」に通じる楽しさがあるなと思っています。


「ものづくり大国ニッポン」……後継者を育てるキッカケに最適な趣味はプラモデルなのかも知れません。


今回の展示会に参加させて頂き、あらためてそんな思いを強くしました。