マキシムスマルバネクワガタ (WILD) Neolucanus maximus maximus | 昆虫漂流記

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東へ西へ、過去に未来に昆虫求めて漂流していますが、
近年は、昆虫だけにとらわれず、自然全体から、
観察する眼を持ちたいと思いますのでよろしくお願いします。

マキシムスマルバネクワガタ
Neolucanus maximus maximus
Thailand
(タイ王国)
2006年10月


インドからインドシナ半島、中国南部、台湾に分布し、各地で4亜種に分かれています。

インドシナ半島に分布個体群 原名亜種
インド、ネパールに分布個体群個体 亜種confucius
中国南部に分布個体群(主に福建省) 亜種fujitai
台湾に分布個体群 亜種vendli

 

マキシマムスマルバネクワガタの各亜種は

  • マキシムスマルバネクワガタ原名亜種のインドシナ半島のタイ北部で発生する個体群は9月から11月頃に、少し標高が高い地域で出現します。
  • インド・ネパールに生息する亜種confucius は、標高が低い地域にサンダースマルバネクワガタが分布し、それより標高が高い地域にマキシムスマルバネクワガタが見られるようです。
  • 中国に生息する亜種fujitai や台湾に生息する亜種vendliは標高1000メートル前後の山岳地域で灯火にも飛来する事が知られているようです。


嘗て、マキシマムスマルバネクワガタの仲間はオオマルバネクワガタやタテヅノマルバネクワガタと呼ばれた大型のタテヅノマルバネクワガタです。
日本国内にも南西諸島に幾つかの近似種が生息しています。
世界には

  • 「バラデバマルバネクワガタ1842年記載」
  • 「アングラートゥスマルバネクワガタ1845年記載」
  • 「サンダースマルバネクワガタ1864年記載」
  • 「ウォーターハウスマルバネクワガタ1899年記載」
  • 「マキシムスマルバネクワガタ1912年記載」
  • 「ギガンテウスマルバネクワガタ1914年記載」
  • 「ペラルマトゥスマルバネクワガタ1925年記載」
  • 「タナカマルバネクワガタ1994年記載」
  • 「マエダマルバネクワガタ2001年記載」
  • 「カツラマルバネクワガタ2011年記載」

の様に幾つかの種類に別れて存在しています。
またこのグループを「サンダースマルバネクワガタ種群」と呼ばれています。

 

 

文中に記載しました「サンダースマルバネクワガタ種群」とよばれる10種の大型のマルバネクワガタは、外来生物法により2018年(平成30年)1月15日より「特定外来生物」に指定されましたので、輸入、販売、飼育、保管、運搬、譲渡、放虫など禁止されていますので、今では生き虫を国内で見る事は出来ません。
「サンダースマルバネクワガタ種群」は日本の南西諸島の離島に住むタテヅノマルバネクワガタと非常に近い関係や、生息環境が日本と似た環境で生息していますので、日本に侵入すると日本固有の種に影響が出る事から輸入が禁止されています。
マキシムスマルバネクワガタもこの仲間に当てはまりますので「特定外来生物」の法律の適応がされています。
ただし「サンダースマルバネクワガタ種群」以外のマルバネクワガタの仲間については輸入は許可されていますが、放虫は絶対にしてはいけない事です。